日立建機は、バッテリー駆動式ショベルやICT対応製品・ソリューションの開発力を強化するため、ドイツに100%出資の開発会社「ランドクロス開発センター欧州」を2026年1月1日付で設立すると発表した。
商号・ブランド移行計画発表後、「ランドクロス」を冠した新会社が初めて誕生することになる。
欧州市場は建設業に関わる規制が厳しく、先進的なニーズが多い市場だ。地球温暖化対策や低炭素社会の実現に向けた規制が世界的に最も厳しい市場の一つであり、建設機械においても稼働時に二酸化炭素などの排出ガスを出さない電動建機に対する需要が高まっている。
加えて、省人化や施工の効率化に対する意識が高いため、標準モデルをベースに、販売代理店や改造専業会社が1台のショベルを多用途に使うモデルやICT建機、応用製品を開発、改造、販売することが一般的だ。
これまで日立建機グループでは、欧州代理店キーゼル社の子会社キーゼル・テクノロジー社と共同で出資するKTEG社(出資比率:キーゼル・テクノロジー社50.1%、日立建機49.9%)が、日立建機の油圧ショベルをベースとしたバッテリー駆動式ショベルやICT対応、応用製品を開発してきた。
今後は、KTEG社が欧州市場向け応用製品の開発・マーケティングに注力し、ランドクロス開発センター欧州が、バッテリー駆動式ショベル・ICT対応製品・ソリューションの開発を担当する。建設機械、自動車産業分野などの優れた人材を対象に、将来的に100名規模の開発者を採用していく。
日立建機グループは、先進的なニーズが集まる欧州で開発パートナーとオープンに連携しながら研究開発を進め、より高い性能の製品・ソリューションを顧客へ迅速に提供することをめざす。




