2025年9月にポルトガルで開催された「World Rally-Raid Championship」(世界ラリーレイド選手権、通称:W2RC)第4戦「BP ULTIMATE RALLY RAID PORTUGAL 2025」。最高峰クラスとなるUltimateクラスにトヨタ『ハイラックス』(T1+)でトーヨータイヤ「OPEN COUNTRY M/T-R」を装着した三浦昂選手がナビゲーターのジャン・ミッシェル・ポラト選手と参戦した。
2027年のダカールラリーでいよいよ最高峰クラスへ参戦!チャレンジャーとしての準備は整った
BP ULTIMATE RALLY RAID PORTUGAL 2025
この挑戦はつい先日のトヨタイムズにて発表された、三浦選手のTGRへの移籍およびダカール・ラリー最高峰クラスへの挑戦の足がかりとして、2024年シーズンからチャレンジを続けている。
BP ULTIMATE RALLY RAID PORTUGAL 2025第4戦BP ULTIMATE RALLY RAID PORTUGAL 2025は、全長約2,300kmのステージでSS区間が約1,400kmの6日間のステージ。途中、一部スペインを走行しながらSS6でリスボンへと戻ってくる。硬いグラベルを中心としたハイスピードなステージが中心で、高速領域でいかに上手くマシンをコントロールしてタイムを稼いでいけるのかがポイントだ。
最高峰のUltimateクラスへ参戦する三浦昂選手三浦選手にとっては通算で4回目となるUltimate車両でのラリーレイド参戦だが、軽量かつ運動性能が非常に高いT1+のハイラックスで、三浦選手は1戦ごとにマシンの感覚を確実に掴んできている。ポルトガル戦では残念ながら4日目のアクシデントでDNFとなってしまったが、ステージリザルトでは、上位ドライバーに匹敵するタイムを見せるなど、特にスピードの面で成長しつづけているのが伝わってくる走りであった。
BP ULTIMATE RALLY RAID PORTUGAL 2025そしてトヨタイムズでの発表通り、2027年のダカールラリーへ、三浦選手のUltimateクラス参戦がすでに決定している。来る2026年シーズンは、ダカールラリーへの参戦にむけてさらに加速度的に準備を進めていく予定だ。
ダカールラリーに挑むトヨタ車体・ランドクルーザーを支えるトーヨータイヤ
毎年W2RCの開幕戦として開催されているのが「Dakar Rally」(ダカールラリー)。砂漠、岩場、泥濘、数千キロにおよぶ道なき道を走破するこの競技に、数少ない日本人ドライバーとして三浦選手は挑み続けてきた。2025年大会では市販車クラスに参戦し、トヨタ『ランドクルーザー300 GRスポーツ』とトーヨータイヤ「OPEN COUNTRY M/T-R」を武器に戦い抜いた。
トヨタ『ランドクルーザー300 GRスポーツ ストック』(2026年参戦車両)三浦選手がダカールラリーに初めて挑んだのは十数年前。以来、市販車部門(ストッククラス)で着実に成績を積み上げ、日本人ドライバーとして確固たる地位を確立した。2025年大会では、ストッククラスで見事に1位を獲得し、チームランドクルーザー・トヨタオートボデー(TLC)は2014年から続く12年連続のストッククラス優勝を達成、市販車クラスでの過去最高の12連覇という輝かしい歴史を打ち立てた。
ダカールラリー2025/チームランドクルーザー・トヨタオートボデー市販車クラスは、ほぼ量産車の状態に近い仕様で過酷なラリーに挑むカテゴリー。改造車にはない制約の中で、完走と勝利を同時に求められるのが困難を極めるクラスでもある。しかし2026年度はストッククラスのレギュレーションの改定と、ライバルメーカーの参戦による熾烈な争いが想定される。従来のレギュレーションでは主に安全装備追加を中心に定められていたが、車両の性能向上も認められていることからもさらに高速化する様相だ。ここでW2RC参戦で培ってきた経験が、三浦選手の力となって背中を押してくれることだろう。
トーヨータイヤ「OPEN COUNTRY M/T-R」がもたらす絶対的な信頼
BP ULTIMATE RALLY RAID PORTUGAL 2025その挑戦を長年足元で支えてきたのが、トーヨータイヤ「OPEN COUNTRY M/T‑R」だ。砂漠の深い砂、岩場の鋭いエッジ、そして高速ステージの硬い路面、ダカールラリーはタイヤにとっても究極の試練である。三浦選手はこう語った。「市販車での完走は不可能かもしれないと頭をよぎる瞬間もありましたが『OPEN COUNTRY』はいつも力強くクルマを前に進めてくれました」
オープンカントリー M/T-R長年の経験から緻密に計算されたトレッドパターン、過酷な地形を走りぬくための屈強な剛性、そして粘り強いグリップ力で砂漠での走行も足元から支えた。OPEN COUNTRYは単なるタイヤ性能としてではなく、ドライバーとマシンの信頼関係を築く重要な要素だ。その信頼こそが、12連覇という偉業を支える原動力となっている。
ダカールラリー2026は1月3日にスタートする果てしなく続く砂漠を切り裂きながら走り、舞い上がる砂煙の中、車、タイヤ、そしてチームが一体となり、ダカールラリー2026年大会は約8,000kmに及ぶ過酷な道程へと挑むことになる。それはまぎれもなく過酷な挑戦であり、信頼の結晶でもあるに違いない。
BP ULTIMATE RALLY RAID PORTUGAL 2025三浦選手とトーヨータイヤが刻む軌跡は、きっと新しい歴史を創るだろう。2026年1月3日にスタートするダカールラリーは1月17日にゴール予定。ダカールラリーに青を刻む、トーヨータイヤと三浦選手の挑戦に注目だ。
TOYO TIRES『OPEN COUNTRY』の製品ラインアップはこちら《取材協力:トーヨータイヤ》




