インバウンドの光と影、2025年は訪日客初の4000万人超、消費額9兆5000億円[新聞ウォッチ]

2025年は訪日客初の4000万人超、消費額9兆5000億円に(写真はイメージ)
2025年は訪日客初の4000万人超、消費額9兆5000億円に(写真はイメージ)全 1 枚

東京を含めて全国に48も数えるほどの都道府県があるとはいえ、縦長に狭い日本列島に、2025年の1年間に日本を訪れた外国人客が推計約4270万人、日本の人口の3分の1以上に相当する過去最多だったという。

前年(2024年)の3687万人を大きく上回り、初めて4000万人を突破。訪日客の宿泊や買い物などの消費額(速報値)も約9兆5000億円で過去最高を更新したそうだ。

ただ、これまで誘客を支えてきた中国からの観光客が激減。国土交通省の発表によると「25年12月の中国客が前年同月に比べて約45%減り、約33万人になった」という。

中国人観光客がマイナスになるのは新型コロナウイルス感染拡大が続いていた22年1月以来のことで、高市早苗首相の「台湾有事」を巡る発言に端を発する日中関係悪化が影響したとみられる。

きょうの各紙にも「訪日客、初の4000万人超、昨年消費額最高9.5兆円」などと、1面や経済面に取り上げているが、「中国12月に急減春節不安」(読売)や「日中関係悪化インバウンドに影、工場見学ツアー『中国人減った』、渡航自粛で春節商戦にも影響」(朝日)も。

このうち、毎日は2面の解説記事「焦点」のテーマとして「中国の団体客減 観光地打撃、ホテル大幅値下げ」とのタイトルで「春節(旧正月)の旅行先上位からも日本は陥落。日本国内でも中国人観光客の減少から、ホテルの宿泊料金を下げるなどの影響も出てきている」と分析。

産経は「観光地、恩恵薄く苦悩、白タクで救急車通れず/ガイドは低収入」との見出しで「人気観光地では騒音や交通渋滞などのオーバーツーリズム(観光公害)が拡大し、生活に不便を感じる人が多い。地方への誘致も進める必要もあるが、交通インフラの脆弱化や人材難で、受け入れ体制は十分ではない」と指摘する。

インバウンドが過去最多を更新したとはいえ、全国各地の観光地によってはどうもあの国の言葉を拝借すれば“熱烈歓迎”とはならないようだ。

2026年1月21日付

●訪日客2年連続最多、25年4270万人、中国12月に急減春節不安 (読売・9面)

●ホンダF1再参戦、「製造技術と脱炭素に挑む」 (読売・9面)

●ソニーGテレビ分離、中国企業と合弁し事業継承(毎日・6面)

●トヨタ、欧州素材規制に先手、車重量の3割、再生材に (日経・1面)

●印EV、国内・海外勢が激突、トヨタ参入、大手出そろう、先行タタ、増産アクセル(日経・10面)

●マツダ労組、賃上げ要求過去最高(日経・13面)

●ルポ自動車の街、スバル編、関税やEV、中小しぶとく(日経・14面)

《福田俊之》

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