アウディは1月21日、2026年のフォーミュラ1参戦に向けて、新設された「アウディレボリュートF1チーム」をドイツのベルリンで公式発表した。
ベルリン中心部のクラフトヴェルク会場に約400名の招待客が集まり、アウディのフォーミュラ1ファクトリーチームが初めて公の場に姿を見せた。
アウディのCEOであり、アウディモータースポーツの取締役会長、ゲルノート・デルナー氏は「多くのパズルのピースがひとつに合わさった。これまでの準備の成果が見えてきている。プロジェクトの全力が初めて披露され、世界中の人々にF1参戦で感動を与えたい」と語った。
アウディは3月8日のオーストラリアグランプリでフォーミュラ1デビューを果たす予定だ。新型マシン『R26』には、ネウブルク・アン・デア・ドナウ工場で開発された電動ハイブリッドパワーユニット「AFR 26 Hybrid」を搭載する。このパワーユニットは約350kWの電動モーターと約400kWの1.6リットルV6ターボエンジンを組み合わせ、持続可能燃料を使用する。パワーユニットはヒンヴィル工場で12月に初めてシャシーへ搭載され、1月9日にはスペインのバルセロナ・カタルーニャサーキットで初のローアウトテストを行った。
2026年はフォーミュラ1にとって最大の技術変革の年であり、新規則により前後のウイングを走行中に調整可能なアクティブエアロが導入される。従来のドラッグリダクションシステム(DRS)は廃止され、その代わりにブーストモードが搭載される。ブーストモードはボタン操作で最大350kWの追加電力を発生し、追い越しや防御に活用可能だ。
また、アウディは英国のbp社と協力して持続可能燃料の開発と使用に取り組んでいる。
チームのプリンシパル、ジョナサン・ウィートリー氏やプロジェクト責任者のマッティア・ビノット氏は、ベルリンで新チームのユニフォームやレーシングスーツも公開した。ドライバーはブラジルのガブリエル・ボルトレロ氏とドイツのニコ・ヒュルケンベルグ氏の2名。ファン向けグッズは2月19日からチーム公式サイトとアディダスで販売を開始する予定だ。
新チームのビジュアルアイデンティティは独自に設計されており、伝統のチタニウムカラーと新色アウディレッドを採用した。ベルリンの会場では歴代のアウディレーシングカーや、市販モデルの最高出力680kWの『RS e-tron GTパフォーマンス』も展示された。
1月26日から30日にはバルセロナで新型車両のシェイクダウン(初走行)が行われ、その後、2月11日から20日にかけてバーレーンでの公式テストで最終確認を行い、デビュー戦に備える。
フォーミュラ1参戦はアウディの戦略的方向転換の一環であり、技術とブランドイメージを刷新する旗艦プロジェクトだ。全チーム共通のコストキャップにより予算が制御される一方で、グローバルな露出により強力なスポンサーシップ機会が期待される。
モータースポーツはアウディDNAの核心に位置し、これまでにGPカーやクワトロ四輪駆動、ディーゼル・ハイブリッド・電動パワートレインなど様々な革新を牽引してきた。今回のF1参戦はそうした伝統を受け継ぎ、さらなる技術革新を目指すものだ。




