クラウド録画サービスを手がけるセーフィーと、データの力で物流課題を解決するHacobuは、セーフィーのクラウドカメラ&車両の入退場を管理する「AI-App ナンバープレート認識」と、Hacobuのトラック予約受付サービス「MOVO Berth(ムーボ・バース)」との連携を開始した。
これは、荷待ち・荷役時間短縮への貢献を目指すのが狙い。この連携ソリューションは、MonotaROの協力のもと、笠間ディストリビューションセンターにて実証実験を行った。
物流領域で深刻化する人手不足に対応するため、2025年4月に施行された改正物流関連二法により、荷待ち・荷役時間の短縮への取り組みがすべての荷主に努力義務化された。さらに2026年4月からは年間取扱貨物重量が9万トン以上の「特定荷主」に対し、物流効率化に資する中長期計画の提出などが新たに義務化される。これにより、バースの混雑緩和や、トラックの待機・作業時間の正確な把握が喫緊の課題となっている。
セーフィーはこれまで、映像データを用いた遠隔での状況確認や、映像解析による業務効率化・異常検知ソリューションを提供し、物流・運輸業界のDXを推進してきた。例えば、バースにカメラを設置することで、遠隔からのモニタリングを可能にし、バース稼働率の向上やトラックの待機時間削減に貢献している。
一方、Hacobuは、個社の枠を越えた物流ビッグデータの分析・活用基盤となる「物流情報プラットフォーム」の構築を目指し、クラウド物流管理ソリューション「MOVO(ムーボ)」を事業展開している。MOVOシリーズの1つで、6年連続シェアNo.1のトラック予約受付サービス「MOVO Berth(ムーボ・バース)」は、入場予約・入退場受付によって、物流センター・工場における車両の荷待ちの改善や生産性向上を支援するサービスだ。
この度、セーフィーの車両入退場管理ソリューション「AI-App ナンバープレート認識」と、Hacobuの「MOVO Berth」をAPI連携し、物流拠点における効率化を一層支援する取り組みを開始した。
物流拠点の入退場口およびバースにセーフィーのクラウドカメラを設置し「AI-Appナンバープレート認識」により取得した車両情報をAPI連携することで「MOVO Berth」への入退場登録を自動で行うことが可能になる。これにより以下のメリットを実現し、物流効率化を強力に推進する。
入退場管理の自動化と正確な時間記録では、車両の物流拠点への入退場登録が自動化される。これにより、事務所スタッフの作業負荷が軽減されるとともに、入退場の実態を反映した時間データを安定的に記録・蓄積できる。
データに基づいた運用体制の構築支援では、自動収集された入退場データを活用し、各物流拠点の特性に応じた最適な運用体制の構築を支援する。これにより、2026年4月から「特定荷主」に義務化される、物流効率化に向けた中長期計画の策定に必要なエビデンスデータの整備に貢献する。
実施目的は、入場ゲートでの車両停車を解消し渋滞緩和とスループット向上を実現すること、将来的な人件費と受付時間の削減に向け入荷トラックの受付業務自動化の検証をすること、バース予約有無に関わらず全ての入荷車両を迅速かつ正確に識別・管理すること、セーフィーのカメラとMOVO Berthとの連携によりバース利用効率を最大化すること、車両待機状況を可視化し構内安全と管理精度を高めること、そして通常走行中の車両に対し停止や減速の指示をすることなく実用レベルのナンバープレート認識精度が出せるか検証すること。
本実証実験にて「AI-App ナンバープレート認識」と「MOVO Berth」の連携を通じて、下記の効果が期待できることを確認した。
実証期間中、検知対象となった車両については、高精度な車両ナンバー読み取りを実現した。フォークリフトが車両と部分的に重なるような視認性の低い状況や、複雑な現場環境下においても、AIが正確に対象を捕捉し、人的な確認作業を代替できる実用性の高さを証明した。それにより、これまで約3割ほどあった予約外の入退場記録についても識別・管理が可能になった。
車両ナンバー認識から「MOVO Berth」の予約情報照合までがシームレスに自動化されたことで、バース予約済みのドライバーは車内からの手動操作や受付への立ち寄りによる受付操作が不要となった。これにより、待機時間の短縮と業務生産性の向上を同時に実現し、ドライバーの労働環境改善に寄与する。
実証実験では、車種や進入時の角度が多岐にわたる現場特有の課題を、最適な画角設定でクリアし、実用レベルの極めて高い精度でナンバーを認識できた。さらに「MOVO Berth」との連携も非常にスムーズで、予約情報との照合が自動化されたことに手応えを感じている。今回の仕組みにより、ドライバーの受付負担軽減や待機時間の削減といった物流効率化のさらなる加速を期待している。
今後は、本取り組みが適すると考えられる物流拠点に対し、セーフィーとHacobuがそれぞれの知見や強みを活かし、システム導入から運用体制の構築、データ活用までを含めた提案を進めていく。両社は、物流課題の解決に貢献し、持続可能な物流の実現を目指す。




