アルプスアルパインは、米国・ラスベガスで開催された世界最大のハイテク見本市「CES 2026」に出展。新ビジョン「人の感性に寄り添うテクノロジーで未来をつくる」の下、人と空間がシームレスにつながる世界を実現する「空間価値インテグレーター」としての姿を提示した。
アルプスアルパインが出展していたのは、ラスベガス・コンベンションセンターの中でも、モビリティ関連メーカーが軒を連ねる西ホール。入口からほど近い場所にブースはあった。そのブースは円形を描くように、中心部ではOEM向けに提案する車載関連を展示し、その外側ではセンサー中心とした民生品を展示する構成となっていた。その中で主にOEM向け車載関連について取材した。
◆ブース中心部に置かれたVW『ID.Buzz』が興味をかき立てる

ブース内に入るとフォルクスワーゲン『ID.Buzz』がド~ンと目に入ってきた。なかなかの存在感におのずと興味がかき立てられる。この日案内してくれたアルプスアルパイン DCS先行開発部の林修平マネージャーは「これは今後の一つのユースケースを車室内で演出したもので、この車両を使って車室内HMI・センシング・アウトプット連携のデモを展開することで、その使われ方を理解してもらうために用意されたもの」と説明した。
【アンダーディスプレイカメラ】

そうした中で、まず紹介されたのが「アンダーディスプレイカメラ」のコンセプトモデルだ。メータークラスター内部にカメラをビルトインしてドライバーの状態を常時センシングするもので、バックライト透過部に特殊フィルムを重ね、カメラの存在を意識、または気付かせないようにした。加えてメーターなどのGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)にも干渉しないのもポイントとなる。
林氏は「カメラの不可視化で“見られている感”による覆い隠し行為を抑止すると同時に、ドライバーモニタリングシステムとしての性能低下を回避でき、外付け構成に比べて特殊フィルム分の増加はあるものの、総合的にパッケージコストが削減できるメリットがある」と説明した。
【瞳孔反応センシング】

続いて紹介されたのが「瞳孔反応センシング」である。これは、逆光などによるまぶしさ等ドライビングシーンでの瞳孔の変化を検出し、それを元にドライバー状態の推定したデータを車両側に提供し、セーフティやリコメンド、エンタメの制御に役立てようというものだ。このデータは研究機関と協業し、これまでに培ってきたアルゴリズムとカメラの組み合わせによって実現した。
【ToF RGB IRカメラ】

「ToF RGB IRカメラ」は、すでに出展済みのものではあるが、今回はアップデートして再展示となっている。通常、カメラでは人までの距離は測れないため、IRを使うことで測定することにした。これにより、近距離なら小さく、遠距離なら大きく展開するというふうに、距離に応じたエアバッグ展開量の最適化につなげられる。これはユーロNCAP要件の一つでもある。
また、その拡張機能として想定されるのが、RGBカラー画像を追加し、ビデオチャットなどの可視化に利用するというもの。ジェスチャ認識入力もサポートし、一つのハードで複数機能(センシング+モニタリング+入力)を提供し価値を最大化することができるという。



