ヤマハ発動機は、免許や船舶検査が不要な水上レジャー用の乗り物「Sixフロート」の実証実験を静岡県浜名湖で進めている。
【画像】免許や船舶検査が不要な水上レジャー用の乗り物「Sixフロート」
同社マリン部門の「新価値創造グループ」が開発したSixフロートは、六角形の形状が特徴だ。直径3m弱の大きさで、大人が大の字で寝られるスペースを確保している。円形のゴムボートの上に、同社がボートやプールの製造で長年扱ってきたFRP(繊維強化プラスチック)を平らな座面として配した構造となっている。複数のユニットを連結することで面積を拡張することもできる。
動力は電動で、タブレット端末での遠隔操作や取り付けられたジョイスティックの2種類の方法で簡単に操作できる。船舶免許も不要だ。
2024年に静岡県磐田市や浜松市で開催された地域イベントでSixフロートが活用された際、来場者から「湖上であおむけになりながら星空も見てみたい」など、その用途について様々なアイデアが出た。夏のマリンイベントだけでなく、冬にはSixフロートの上にこたつを置きのんびりくつろぐことを目的にしたイベントも行われた。
静岡県・浜名湖で行われたイベント「湖上こたつフロート」
開発リーダーを務めた水谷真さんは、水辺のレジャーを普及する上での課題について「水上の遊びというとウェットスーツを着て終わった後はずぶぬれになった髪を乾かしたり、免許が必要だったりと準備や後片付けにかなり負担のかかるイメージを浮かべる方も少なくはないかと思います」と指摘する。
その上で「若者を中心にマリンレジャー離れが進む中、免許取得や船舶検査の手間がいらない乗り物はないかと思いついたのがSixフロートです。デニムとTシャツで『ちょい乗り』気分で水辺のレジャーを楽しめます」と開発の狙いについて語る。
Sixフロートは海外でも活用される可能性を秘めていると水谷さんは言う。「モビリティ全体に言えることですが、マリン業界もいま電動化、SDGsの潮流にあります。その中で水辺を取り巻く環境も今後規制が一層強化されていくと思います」と指摘。「ヨーロッパでは既に電動でないと入れない水域もあり、そういったところでSixフロートの有用性をアピールし、実用化に持っていきたい」と展望を語る。
水上レジャーの新たな提案のため考えられたSixフロート。水辺での過ごし方を変える画期的な乗り物として、国内外での活用が今後目指されている。
Sixフロートを開発したマリン先行開発部新価値創造グループのメンバー



