物流不動産大手のプロロジスは、千葉県八千代市で運営するマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク八千代2」において、物流業務の自動化を推進し、働き方の改善につながる新たな取り組みを開始すると発表した。
同施設は、自動化ニーズを見据えた「ロボットフレンドリー」な賃貸用物流施設として設計されており、その特長を活かすことで、物流業界が直面する課題の解決を加速させる。
「プロロジスパーク八千代2」は、ロボットや大型機器の導入を前提としたノンブレース構造や、災害時の機器損傷を防ぐ免震構造を採用するとともに、高負荷機器の稼働に必要な特別高圧電力を受電するなど「ロボットフレンドリー」な賃貸用物流施設として設計された。また、プロロジス初の取り組みとして、無人フォークリフトやAMR(自律走行搬送ロボット)のフロア間の縦移動を可能にするインターフェイスも備えている。
今回プロロジスは、物流の自動化をさらに後押しする施策として、ロボット・自動化ソリューションの提供を開始する。一般的な賃貸用物流施設では、施設内専有部における自動化は入居企業各社が行うが、本取り組みでは施設オーナーであるプロロジスが機器を提供する点が大きな特徴。これにより、カスタマーや業界が抱える課題の解決促進を図る。
XYZ Robotics社製バンニング(コンテナへの積み込み)/デバンニング(コンテナからの荷下ろし)ロボット「Rocky One」を、「プロロジスパーク八千代2」の1階に設置する。2026年2月以降、同施設1階に入居し、利用を希望する企業が自由に利用できるようにする。
夏季には高温、冬季には低温となるコンテナ内での重量物の積み込み・荷下ろし作業は、作業者の身体的負担が大きく、入居企業にとっては、作業のきつさが離職率の高さや雇用確保の足かせにもつながっており、ロボット導入による負担軽減メリットは大きいという。
一方、自動化による投資対効果を重視する企業では導入に至らない場合もある。プロロジスが機器を提供することで、入居企業の作業効率化、雇用課題の解決をサポートするとともに、倉庫における働き方の改善を促進する。また、最上流工程である入荷時デバンニングを自動化することで、その後の下流工程における自動化推進にもつなげる。
「プロロジスパーク八千代2」の4階から6階に入居するECフルフィルメント代行、STOCKCREWの専有部において、天井・床に開口を設けるなどの大規模改修工事を行い、小口荷物の搬送に長けた高出力型の垂直搬送機を複数台導入する。
「プロロジスパーク八千代2」のようにランプウェイを備えた物流施設では、各階にトラックが着車可能であるため、倉庫内に垂直搬送機等が付帯しないケースがほとんど。本件では、プロロジスが縦搬送機能という建物インフラを整備し、STOCKCREWが自動化設備の導入・運用設計を行うことで、小ロット・高頻度の出荷に耐え得る複層階型のEC物流オペレーションを構築し、効率性・機動性の向上およびオペレーションの標準化を図る。
なお、本事業は、プロロジス、STOCKCREW、代表荷主企業の三社連名で、経済産業省による令和6年度「持続可能な物流効率化実証事業費補助金(物流効率化に資する連携実証事業)」に申請のうえ採用されており、同補助金はSTOCKCREWが導入する自動化設備に係る実証事業に活用される。
プロロジスの物流コンサルティングチームでは、カスタマーの自動化支援や、施設計画・人員配置の最適化等に取り組んでおり、多様な業種・業態の物流オペレーションにおける課題に精通している。中でも、広範な業種において、荷下ろし作業の負荷の高さが物流オペレーションのボトルネックとなっていることから、プロロジスが主導する自動化推進の第一歩としてデバンニングロボットの提供を行うこととし、また、社会生活に欠かせないEC物流における自動化の重要性を踏まえ、同分野での取り組みを決定した。
プロロジスは、物流施設における働きやすさや持続的な事業推進を重視し、これまでも免震構造の採用や共用部の充実、グリーン電力の活用等、業界に先駆けて新たな施策に取り組んできた。
このたびの自動化ソリューション提供により、施設開発・運営にとどまらず、カスタマーおよび物流業界が直面する課題の解決に貢献する。また、ロボット導入による効率化のみならず、物流施設で働く人の環境改善を実現することで、持続可能な物流の実現をめざしていく。




