本田技術研究所は2月6日、産総研グループの国立研究開発法人産業技術総合研究所およびAIST Solutionsと、ダイヤモンド半導体の研究開発の強化に向け、「Honda R&D-産総研ダイヤモンド×エレクトロニクス連携研究室」を設立したと発表した。
この研究室は、産総研が推進する企業名を冠した連携研究室(通称「冠ラボ」)の一つで、パワー半導体デバイスの材料として注目されるダイヤモンド半導体について、共同研究および将来の実用化に向けた開発を進めていく。
ホンダは、自由な移動の喜びをサステナブルに提供し続けていくために、次世代モビリティの電動化を進めている。こうした取り組みをさらに加速させるためには、主に駆動系を制御し、高電圧や大電流を制御・変換するパワー半導体における、省電力性と耐久性を兼ね備えた新たな技術の開発が不可欠となっている。
人工的に作られた合成ダイヤモンドを基材として使用する「ダイヤモンド半導体」は、低消費電力に必要な高耐圧特性や高周波特性に優れ、高温・高放射線耐性などの要素も持ち合わせており、究極のパワー半導体の有力候補として注目されている。
ホンダは、ダイヤモンド半導体の特性に着目し、ダイヤモンド半導体の豊富な研究実績を持つ産総研と2023年より自動車の駆動に向けた高電圧・大電流対応ダイヤモンドパワーデバイスに関する共同研究を進めてきた。
これらの研究をより深めるべく、産総研の次世代パワー半導体の中核的な研究拠点「つくばセンター」内に連携研究室を設立し、ダイヤモンド半導体の基板技術からデバイス化技術までの研究、次世代電子デバイスの実用化に向けた共同研究を進めていく。また、イノベーション連携拠点としても活用し、材料や製造など関連領域におけるパートナー連携や、社外の多様な技術・アイデアの活用も見据えた多角的な取り組みを実施していく。
産総研と共同で基礎研究から事業化までを見据えた一貫した研究を行うことで、ダイヤモンド半導体の技術確立と次世代モビリティへの搭載を目指していく。
本田技術研究所の大津啓司社長は「今回の連携研究室の設立は、産総研の豊富な研究実績と充実した研究環境を生かし、ダイヤモンド半導体の研究をこれまで以上に加速させる重要な一歩になる。この取り組みは、ホンダが目指すモビリティの価値を進化させると同時に、将来の電力消費に関する課題の解決にも寄与するものであり、自由な移動の喜びと持続可能な社会の両立に向けた取り組みを、一層強化していく」とコメントしている。




