ニフコは、自動車整備のエーミングにおけるターゲット位置出し作業を革新的に効率化するシステム「SoloSet」を商品化したと発表した。
近年、先進安全装備の普及が進み、多くの自動車に搭載されることで交通事故の削減に大きく寄与している。今後、自動運転技術の発展に伴い、先進安全装備を搭載した車両はますます増加する見込みだ。
こうした装備の安全性の持続的な維持には、自動車整備業界が重要な役割を担う。しかし、自動車整備業界では「高度化する先進安全装備を迅速に整備するニーズの増大」に対し、「慢性的な人手不足・高齢化」といった深刻な社会課題が顕在化している。
特に、車両整備後に必要となるセンサー類のエーミング(キャリブレーション)作業では、ADAS(先進安全支援システム)をはじめとする最先端車両システムへの深い理解や、高度な専門的知識が必要となる。
また、エーミングにおいてターゲットを設置するための「位置出し作業」は、各種ADASセンサーが正確な状態で取り付けられているか確認し、センサーのFOV(有効視野)を車両出荷時と同等に再校正するために重要な作業であり、高精度かつ高い再現性が求められる。
しかし、整備マニュアルで規定されている手法のほとんどはアナログ方式で、精度や再現性に限界がある。さらに二人一組で作業を行う必要がある上に、マーキングや計測には十数分を要する場合も少なくない。そのため、慢性的な人手不足や作業工数の増加を理由に、エーミング対応自体を断念する事業者も増加している。
ニフコは今回、自動車整備におけるエーミング作業の「ターゲット位置出し」を、簡単に一人で短時間かつ高精度に行える新システム「SoloSet」を開発し、商品化した。
「SoloSet」は、専用マーカー・計測用カメラ・高精度計測システムソフトウェアの3つの主要構成要素を組み合わせることで、高い再現性と精度を両立した位置計測を実現するものだ。
これにより、従来二人作業で長時間を要していた位置出し作業を、一人で短時間かつ高精度に完了できるようになり、作業精度の向上・省人化・業務効率化の面において大幅な改善効果が見込まれる。
本システムは、リーグソリューションズの持つ高精度マーカー計測技術を活用し共同開発したものだ。
「SoloSet」は、画像計測における高精度位置計測システムを採用し、作業者の熟練度に関わらず高い再現性(精度±5mm)を確保可能。国内自動車メーカー各社の作業手順に順次対応予定。「FRミリ波レーダー」「FRカメラ」の各エーミングにおける位置出しができる。従来の二人作業を一人作業で実現。作業経験の差によらず5分程度で作業を完了。人件費の削減や収益性向上を可能にした。
主要構成品は、高精度計測システムソフトウェア(ライセンス認証用USB付属)、計測用カメラ(カメラ、レンズ、ケーブル、スタンド)、専用マーカーとなる。ソフトウェアはWindows11搭載PCへのインストールが必要だ。
ニフコは、「小さな気づきと技術をつなぎ、心地よい生活と持続可能な社会を創造する」というパーパスの実現に向けて、社会課題の解決に真摯に向き合い、自動車部品のみならず、自動車アフターマーケットにおいても、次世代技術への適応を見据え、環境・安全・快適性の向上に資する多様なソリューション開発を進めている。
また、省人化・自動化等による労働生産性向上に関しては、外部パートナーとの協働による価値共創を通じて、革新的イノベーション創出を目指す。
ニフコは今後もバリューチェーン全体を通じた「持続可能なモビリティ社会の実現」に貢献していく。




