前人気は上々! ヤマハの新型“おしゃれ”125ccスクーター『Fazzio』、注目すべきデザイン「3つのポイント」とは?

ヤマハ Fazzio(ファツィオ)
ヤマハ Fazzio(ファツィオ)全 48 枚

ヤマハ発動機は3月9日、125ccクラスの原付二種スクーター『Fazzio(ファツィオ)』を4月24日に発売すると発表した。昨年のモーターサイクルショーで公開され話題を集めていたが、関心の多くはシンプルでタイムレスなそのデザインだ。

【詳細画像】ヤマハの新型“おしゃれ”125ccスクーター『Fazzio』

発表前より「おしゃれ」と注目を集めていたFazzio。この日、メディア向けに東京・原宿でおこなわれた発表イベントで、デザイン企画を担当した久保田葉子さんは、「デザインコンセプトは“Hello, Simple”。流行を追いかけることよりも、毎日の暮らしに自然と馴染み、長く使っていただけることを大切にしました」とデザインの意図について語る。

「シンプルとは簡素ということではなく、上質に作り込まれた形によって、使う人が自分のライフスタイルを楽しめる余白を持たせています。そうしたシンプリシティーの考え方をベースに、誰にとっても使いやすく、一目で魅力が伝わるデザインを目指しました」(久保田さん)

ヤマハ Fazzio(ファツィオ)ヤマハ Fazzio(ファツィオ)

◆「一人十色」時代に向けた新たな一手

国内の二輪市場はコロナ禍でブームを迎えたものの、全体としては微減傾向にある。中でも顕著なのが50ccまでの原付一種クラスで、電動アシスト自転車やシェアサイクルなどの台頭もあり2010年頃から十数年で半減している。一方で販売を伸ばしているのが51cc~125ccまでの原付二種クラスだ。生活の足としても、趣味材としても幅広いラインアップが展開されているほか、価格が30万円台と手が届きやすく、維持費が安いという特徴がある。

ヤマハでは2025年4月に発売したスポーツスクーター『NMAX125』が好調だといい、「このNMAXの人気を背景に、ヤマハの125ccクラスの存在感はさらに高まっている」とヤマハはアピールする。ヤマハは、スタンダードなスクーター『JOG125』から前二輪の『トリシティ125』まで比較的多くの原付二種をラインアップしているが、いずれもスポーツ性を強調したデザインが特徴だ。

ヤマハ Fazzio(ファツィオ)発表会ヤマハ Fazzio(ファツィオ)発表会

「見た目からして走りが楽しそうと感じるスポーティなデザインも魅力の1つ。しかし、もっと自由で多様性のある、若者にも受け入れられそうなファッションスクーターが、現在ヤマハのラインナップにはなかった」と商品企画を担当した礒崎祐多さんは打ち明ける。

「十人十色」ではなく「一人十色」の時代に向けて、「シンプル・機能的で長く愛されるモノが求められている」と礒崎さんは語る。伸長する原付二種市場に向け、さらに多様性を受け入れるスクーターを投入する。これがFazzioを日本市場に展開するねらいだった。

◆『Fazzio』のデザイン、注目すべき3つのポイント

ヤマハ Fazzio(ファツィオ)デザイナーの久保田葉子さんヤマハ Fazzio(ファツィオ)デザイナーの久保田葉子さん

シンプルだけど個性的、レトロ感を醸しつつも古臭さを感じない。そんなFazzioのデザインのキモは3つあるという。

一つ目が「乗る人を際立たせるシンプルなデザインとアイコン」だ。人の動きやライフスタイルに自然に馴染むイメージを目指し、「乗る人が美しく見えるように、シンプルでバランスの取れたデザインに仕上げています」と久保田さんは説明する。あくまで「人」を主役として引き立てることで、颯爽と胸を張ったような凛とした姿勢の良さを意識した。

アイコンとして際立つのが、Fazzioならではのオーバル(楕円)モチーフだ。ヘッドライトやメーターをはじめ、さまざまな部分にオーバルが散りばめられている。オーバルを取り入れたねらいとして、「シンプルさに楽しさを加えたかった」という。あえて真円や四角ではなく、オーバルを取り入れることでユニークさと、世界観を固定しない多様性を表現した。「本当に色々なところにオーバルが隠れていますので、ぜひ見つけて楽しんでいただきたい」と久保田さん。

ヤマハ Fazzio(ファツィオ)ヤマハ Fazzio(ファツィオ)

さらに、使いやすさと見た目の美しさを両立させるために、「センターコアストラクチャー」というデザインの考え方を取り入れた。車体を真上から見ると、ヘッドライト、メーターや操作ボタン、前後のカラビナフック、燃料キャップ、テールランプなどが車体の中央に一直線に並んでいる。これにより、「車体の中心にコアがあるような印象になります。周囲のデザインもこの考え方に合わせることで、スッキリとしたシンプルな印象に仕上げています」と久保田さんは語る。

二つ目が「カスタマイズ性」だ。Fazzioでは「オーバルアイコン」であるヘッドライト、テールライト、前後ウインカーのリングをはじめ、カラーシートカバー、リアキャリア、クールメッシュシートカバー、ローダウンシート、ヘルメットホルダーなど、「着せ替えパーツ」と呼ぶアクセサリーパーツを多数用意している。特にリングカバーは7色ものカラーリングを揃えており、車体色と組み合わせることで自分だけのFazzioを気軽に作り上げることができる。

多彩な「着せ替えパーツ」を装着したヤマハ Fazzio(ファツィオ)多彩な「着せ替えパーツ」を装着したヤマハ Fazzio(ファツィオ)

三つ目が「カラーリング」だ。昨年の発表時には「ライトブルー」のみが公開されていたが、今回新たに「リーフグリーン」「パステルイエロー」「ブラック」が発表され、全4色のラインアップとなった。それぞれ専用にコーディネートされたグラフィックがさりげなくあしらわれているのが特徴だ。

親近感や普段着感を表現したというこれらのカラーは、「どの色もさりげなく自分らしさを表現できる色合い。肩肘張らずに仕えて、日々の暮らしに自然と馴染みながら、いつものライフスタイルをほんの少しだけ特別に彩ってくれる。そんなふうに生活を楽しむ気持ちをそっと後押ししてくれるカラーリングです」と久保田さんはアピールした。

◆走り、機能面でも見どころ多し

ヤマハ Fazzio(ファツィオ)開発ポイントヤマハ Fazzio(ファツィオ)開発ポイント

機能面でも最新の「BLUE CORE」エンジンと「Smart Motor Generator System」を組み合わせることでスムーズな発進や、WMTCモード燃費で56.4km/リットル(クラス1、1名乗車時)の低燃費を実現。取り回しのしやすい97kgの軽量な車体や、シート高765mmの足つきのよさ、タンデム(二人乗り)時の快適性を考慮したグラブバー、19.1リットルのシート下収納、スマートフォン連携機能「Y-Connect」など、見どころは多い。

メーカー希望小売価格は36万8500円(税込)。前人気は十分。これまでの歴史の中で、個性的なスクーターを数多く世に送り出したヤマハだが、このFazzioが新たな看板車種となるか。今後の動向に注目だ。

ヤマハ Fazzio(ファツィオ)ヤマハ Fazzio(ファツィオ)

《宮崎壮人》

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