日産自動車が、米国製乗用車の認定制度を利用して米国製『ムラーノ』を日本市場に導入すると発表した。米国製乗用車の認定制度は、追加試験を不要とすることで認証手続きを簡素化した制度だ。日米合意を背景に導入され、日本の認証制度の転換点になるかもしれない施策だ。
◆制度の概要:何が導入されたか、何が変わったのか
国土交通省は2026年2月、米国で製造され、米国の安全基準で認証された乗用車について、日本での販売手続きを簡素化する新たな認定制度を創設した。
制度は、個別審査を簡略化する「特認型」の仕組みだ。この制度では、一定の条件を満たした車両について国土交通大臣が認定することで、日本の保安基準に適合しているものとみなす。これにより米国製乗用車の日本市場への導入が容易になった。
従来は、米国で認証された車両であっても、日本の保安基準に適合するかどうかについて、国内で個別に試験や審査を受ける必要があった。新制度では、米国の認証を前提に国が認定することで、日本の基準適合とみなす仕組みに変わった。
すなわち、
- 従来:日本で追加試験が必要
↓
- 新制度:認定により試験を省略
という点が最大の変更だ。

◆制度導入の理由・背景
制度導入の背景には、日米間の通商合意がある。2025年7月の日米合意において、日本は米国で認証された車両の受け入れを円滑化する方針を示しており、本制度はその具体的な措置だ。
また、米国側は日本の自動車認証制度を非関税障壁と指摘してきた。これに対応する形で、日本は制度の見直しを進めた。加えて、国際的には自動車基準の調和が進んでおり、欧州に続いて米国との制度接近も求められていた。




