夏場の車内は短時間で高温となり、熱中症の危険が高まる。消費者庁や環境省は、駐車中だけでなく走行中も含めて注意を呼びかけている。車内温度は外気温を大きく上回ることがあり、運転者の体調悪化や事故リスクにつながる可能性もある。
炎天下の車内は、短時間でも危険な高温環境になる。消費者庁は「真夏でなくても車内での熱中症に注意しましょう」として注意を喚起している。
消費者庁が紹介している実測データでは、外気温約27度の条件でも、閉め切った車内は約48度まで上昇。ダッシュボードは65度を超えた。さらに、エアコン停止後の車内温度は約1時間で50度を超え、51.3度に達したという。
同庁は、「短時間であっても、子どもを車内に残さない」よう呼びかける。日本自動車連盟(JAF)の実験では、気温35度の環境下で駐車した車両の車内温度が急上昇し、15分程度で危険なレベルに達した。
環境省の「熱中症予防情報サイト」では、熱中症リスクの指標として「WBGT(暑さ指数)」を公表している。WBGTは気温だけでなく湿度や日射も反映する指標で、高温の車内では急速に危険レベルへ達する可能性がある。
熱中症は屋外だけでなく、自動車の運転中にも発生するという。エアコンの効きが弱い状態での渋滞走行や、長時間運転による脱水などが原因となるケースもあるそうだ。厚生労働省によると、熱中症では、めまい、頭痛、吐き気、意識障害などが発生する。運転中に症状が出た場合、判断力や集中力の低下によって事故につながる危険もあるだろう。
●影響度
★★★★★(5/5)
高温化する日本の夏と、クルマ利用の多い生活環境が重なることで、車内熱中症は誰にでも起こり得るリスクだ。特に子どもや高齢者では重症化の危険が高く、運転中の判断力低下は交通事故にも直結する。
夏場は「少しだけだから大丈夫」と考えず、エアコンの活用や水分補給、乗車前の換気など、基本的な熱中症対策が重要だ。




