東芝デバイス&ストレージ、SiC MOSFETで低損失化と短絡耐量向上を両立する技術を開発

Bottom p-wellを形成したトレンチゲート型SiC MOSFETの構造概略および今回の改良ポイント
Bottom p-wellを形成したトレンチゲート型SiC MOSFETの構造概略および今回の改良ポイント全 2 枚

東芝デバイス&ストレージは、パワー半導体の一種であるトレンチゲート型SiC(炭化ケイ素)MOSFETにおいて、損失(オン抵抗)の低減を実現しつつ、短絡耐量を向上させる技術を開発したと発表した。

トレンチ底部に配置したBottom p-well構造と、その内部に形成されるJFET領域の寸法および不純物濃度を最適化することで、短絡時にデバイス内部で発生するエネルギーを抑制し、温度上昇を低減できることを確認した。これにより、ゲート酸化膜の信頼性を維持しつつ、短絡耐量の向上と低損失の両立が可能となる。

パワー半導体は、電力の供給や変換を効率的に制御する役割を担い、省エネルギー化やカーボンニュートラルの実現に不可欠な半導体だ。中でもSiC MOSFETは、従来のSi(シリコン)MOSFETよりも高効率な電力変換を可能にする次世代パワー半導体として注目されており、電気自動車や再生可能エネルギー、データセンターなどでの採用が拡大している。とりわけ、ゲート電極をトレンチ構造としたSiCトレンチゲート型MOSFETは、低オン抵抗と高電流密度を実現できる特徴を持つ。


《森脇稔》

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