レクサス『ES』新型、新構造エアバッグ・制振ガラスラン・環境技術部品を採用…豊田合成が開発

・豊田合成の新構造運転席エアバッグは球体から円柱型に変更し奥行きを約3割拡大、多様な体格や高齢者を効果的に保護できる。

・制振ガラスランは窓ガラスの振動を吸収して風切り音を低減し、トヨタ自動車のプロジェクト表彰技術部門を受賞した。

・再生プラスチックとインモールドコート技術を用いた外装部品を採用し、CO2削減と高級感ある外観デザインを両立した。

レクサス ES 新型
レクサス ES 新型全 7 枚

豊田合成は、同社が開発した「新構造の運転席エアバッグ」「制振ガラスラン」「環境技術を用いた外装部品」の3製品が、トヨタ自動車の新型レクサス 『ES』に採用されたと発表した。

【画像全7枚】

■新構造の運転席エアバッグ

新構造の運転席エアバッグ新構造の運転席エアバッグ

運転席エアバッグはハンドル内部に搭載され、前面衝突時にドライバーの頭や胸への衝撃を緩和する装置だ。

今回開発した新構造品は、バッグの形状を従来の球体から円柱型に変更し、奥行きサイズを約3割拡大した。これにより衝突時のより早いタイミングで乗員を受け止めることが可能となり、体への衝撃吸収性能が向上した。

小柄から大柄まで多様な体格の乗員や、骨折傷害を負いやすい高齢者を効果的に保護できる点が特長だ。なお、新型レクサスESでは安全規制の強化が先行する一部地域の販売モデルに搭載される。

豊田合成は今後も交通死傷者ゼロの実現に向け、世界各地での安全規制強化に対応しながら本製品の普及を目指すとしている。

■制振ガラスラン

車室内の静粛性向上に寄与する「制振ガラスラン」車室内の静粛性向上に寄与する「制振ガラスラン」

車室内の静粛性向上を目的に、窓枠に装着して騒音や風雨の侵入を防ぐ部品「ガラスラン」に振動吸収機能を付与した「制振ガラスラン」を開発した。

走行時の風切り音が主にサイドドアの窓ガラスを伝わって車室内に入ることに着目し、ガラスの振動を吸収する部位をガラスランに追加することで遮音性を高めた。本製品は快適性への寄与が評価され、トヨタ自動車のプロジェクト表彰における技術の部で受賞している。

近年、電動車はエンジン騒音が減る一方で風切り音やロードノイズが耳につきやすくなる傾向があり、遮音性向上へのニーズが高まっている。豊田合成は今後も採用車種の拡大を通じて快適な車づくりを支えていく方針だ。

■環境技術を用いた外装部品

再生プラスチックを用いたロアグリル(左)、フロントバンパーロア(中央)、リアバンパーロア(右)再生プラスチックを用いたロアグリル(左)、フロントバンパーロア(中央)、リアバンパーロア(右)

【再生プラスチック】

豊田合成の再生プラスチックは、独自の「材料改質技術」といその株式会社の「品質の良いリサイクル原料の調達」を組み合わせることで、廃車から回収したプラスチックを高い割合で含有しても新材と同等の性能を実現している(最大50%配合可能、新型レクサス ESでは25%配合)。

欧州委員会による環境規制(ELV指令)の強化方針では、2032年以降に発売される新車への再生プラスチック使用が義務化される見込みであり、カムリ(欧州などでの販売モデル)に続き、新型レクサス ESのフロント周りなどの外装部品にも適用された。

【インモールドコート技術】

ラゲージパネル(インモールドコート技術を適用)ラゲージパネル(インモールドコート技術を適用)

部品の成形と塗装を同一工程の金型内で行うインモールドコート技術は、生産時のCO2削減と意匠性向上に貢献する。豊田合成独自の「大型製品向けの金型技術」と関西ペイント株式会社との協業による「塗料の材料設計技術」を活用し、大型外装部品(ラゲージパネル)での量産を国内で初めて実現した(2026年5月末時点、同社調べ)。

塗装面の平滑性が高まることで、ガラス面と一体感のあるシームレスな外観を実現し、高級感のある外観デザインにも寄与している。

《森脇稔》

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