車室内ではどうしても低音が不足しがちだ。ドアに取り付けられるスピーカーではサイズ的な限界があり最低音までをスムーズに鳴らし切れないからだ。なので当連載では「低音強化」を推奨し、その実践法を解説している。今回からはセッティング術について説明していく。
◆「クリップ」が起きると、「サブウーファー」がむしろノイズ源に…
今回は、“音割れ”について解説していく。例えばドレスアップカーの愛好家が集うオフ会やイベントに取材に行くと、「サブウーファー」を積んだクルマにて、そのサブウーファーから放たれる音が歪んでいるケースを目に(耳に)することがまれにある。
サブウーファーを導入したとき、そうなることは絶対に避けたい。そうなるとせっかくのサブウーファーがむしろ、ノイズの発生源となるからだ。
では、そうならないためのセッティング術を説明していこうと思うのだがその前に、なせにこれが起こるのかを説明しておこう。そうなる原因はズバリ、「ゲインの設定が適正ではないから」だ。せっかく導入した機器なので、それを最大限活用したくなるのが人情だ。なのでついついボリュームを上げたくもなる。しかし「ゲイン」の設定が適正ではないと、音量を上げたときに「クリップ」と呼ばれるトラブルが起きがちとなる。そしてこれにより“音割れ”が引き起こされる……。
「小型・薄型のパワードサブウーファー」の一例(カロッツェリア・TS-WH500A)。
◆入力信号は大きい方が音的に有利。しかし大き過ぎると問題が起こる…
では、ゲインを適正に設定する方法を紹介していこう。これを実行すればクリップが起こりにくくなる。なおゲインとはすなわち、「パワーアンプ」や「パワードサブウーファー」に備わっている「入力ボリューム」のことを指す。カー用のパワーアンプやパワードサブウーファーでば、これを上げれば多くの音楽信号を取り込める。
ちなみに入力信号は、できれば多めに取り込めた方が良い。パワードサブウーファーにて信号を増幅するにあたっては、元の信号が大きい方がより大きな音を生み出せる。
しかし、過ぎたるは及ばざるがごとし、ともなりかねない。入力する信号が大き過ぎると、パワードサブウーファーの再生ボリュームを上げたときに“音割れ”が起こってしまうのだ。このような状態のことがクリップと称されているというわけだ。
「小型・薄型のパワードサブウーファー」の一例(カロッツェリア・TS-WH500A)。◆普段聴いている音量の中での最大ボリュームにして、ゲインを徐々に上げていく!
では、そうならないための設定法を紹介していこう。まずは、パワードサブウーファーのゲインを“ミニマム”にして、リモコンの音量を“マックス”にする。その上でメインユニットで音楽を再生し、その音量をいつも聴いている範囲の中での最大にする。
その状態で、パワードサブウーファーのゲインを徐々に上げていく。そうするとどこかで低音が歪み始める。そうなったら上げ過ぎなので、歪む手前までゲインを戻す。これにて設定は完了だ。このように設定しておけば、普段聴いている音量の中ではパワードサブウーファーのリモコンで音量を最大に上げても低音が割れない。
ところで、パワードサブウーファーの中にいはゲインが“ハイ”と“ロー”の2択になっている機種がある。そうであればまずは“ハイ”にして確認しそれで“音割れ”が起こらなければ“ハイ”のままでOKだ。逆に“音割れ”が起これば次に“ロー”にして確認する。それで大丈夫なら設定を完了できる。“ロー”でも音が割れるようなら取り敢えずゲインは“ロー”のままにして、リモコンのボリュームを上げ過ぎないように気を付けよう。
今回は以上だ。次回もサブウーファーのサウンドセッティング法について説明する。乞うご期待。




