1989年に登場した8代目日産『スカイライン』(R32型)は、どのようにして“走りの復活”を実現し、16年ぶりとなる「GT-R」の復活につながったのか。当時の開発責任者、伊藤修令氏がその開発過程を綴った『R32スカイラインGT-Rの開発』が、グランプリ出版から品切れ再版された。
R32スカイラインは、本来あるべきスカイラインの姿を取り戻すため、“走りの復活”を目標にさまざまな新技術を導入して開発された。さらにGT-Rが16年ぶりに復活して注目を集め、レース活動でも活躍した。
本書では、R32スカイラインの開発主管(責任者)を務めた伊藤氏が、スカイラインを生み出したプリンス自動車時代から、R32に至る経緯と実際の開発過程を詳細に解説している。
伊藤氏がスカイラインの開発主管に就いたのは1984年末だった。当時は7代目スカイライン(R31)が運輸省へ届け出る直前で、開発の最終段階にあった。スカイラインは世代を重ねるごとに大型化、高級化していた。いっぽう、1980年代に入ると販売台数は頭打ちとなり、伸び悩みに直面。R31についてもユーザーから「スカイラインの原点に戻ってほしい」との声が寄せられていた。
R31に続いて8代目R32の主管を務めることになった伊藤氏は、プロダクトマーケティング活動を実施。市場動向やユーザーの声を調査し、その結果などをR32の開発につなげていった。本書では、こうした背景を含め、R32が誕生するまでの過程を開発責任者自身の視点から明らかにする。
日産 スカイライン R32型のRB26DETTエンジン
伊藤氏は、1989年5月に誕生したR32が現在も名車として支持されていることについて、「このような魅力的なクルマがどうして出来たのか、GT-Rはどうやって復活させたのか、今でも聞かれることが多い」と振り返る。また、歴代スカイラインに多くの熱心なファンがいることを喜び、「そのスカイラインの開発に携わったことが私の誇りであり、エンジニアとしてとても幸せであったと思っている」としている。
巻頭には伊藤氏の「スカイラインへの想い」を掲載。巻末には、2020年11月に伊藤氏が日本自動車殿堂入りした際の資料も収録する。今回発売された版は、2021年4月20日に刊行された増補二訂版をベースに、カバー装丁の一部を改めた品切れ再版だ。
走りの追求『R32スカイラインGT-Rの開発』
著者:R32スカイライン開発責任者 伊藤修令(いとう・ながのり)
発行:グランプリ出版
体裁:A5判・並製・200頁
定価:2640円(本体2400円+消費税10%)
目次
第1章 スカイラインに憧れプリンスで学ぶ
第2章 歴代スカイラインの設計と変遷
第3章 スカイラインの主管として
第4章 R32 スカイラインの企画
第5章 R32 スカイラインの開発
第6章 R32 GT-Rの開発
第7章 走りの追求とGT-Rのレース活動
『R32スカイラインGT-Rの開発』★出版・編集関連事業に携わる方々へ:御社で発行されるモビリティ(自動車、モーターサイクルなど)関連書籍・雑誌を当編集部までお送りください。『レスポンス』サイト上にて紹介いたします。送り先は「〒164-0012 東京都中野区本町1-32-2 ハーモニータワー17階 株式会社イード『レスポンス』編集部」。




