無謀運転を繰り返す一部のドライバーにとっては、カメラやセンサーで運転者の状態を監視するドライバーモニタリングシステム(DMS)で注意を促すことで事故抑止につながる効果もあるが、その警報装置をすべての新型車に搭載を義務付けるのはいかがなものだろうか。
国土交通省が国産車と輸入車を対象に、走行中の携帯電話使用や居眠り運転を検知する警報装置の搭載を義務化して、2031年9月から新型車に適用し、2年後に継続生産車にも広げるそうだ。きょうの日経が「『ながら運転』警報 義務に」とのタイトルで報じている。
それによると、搭載が義務付けられるのは、視線の方向変化や顔の向きの変化をもとに危険な運転につながる挙動があれば警報音を鳴らし、運転者に注意を促すDMSという警報装置。
具体的にはスマホ操作などに気をそがれる「ながら運転」対策としては、ドライバーの視線が手元付近に一定時間(時速50キロ以上で3.5秒間、時速20キロ超から50キロ未満で6秒間)向いていると作動。また、居眠り運転対策としては、まぶたの動きや眼球運動、ハンドル操作などから判断。時速70~130キロで作動し、一定の水準に達すると警報が鳴るシステムとしている。
作動要件は、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)で今年3月に採択された新たな国際基準に準拠。国交省は9月にも道路運送車両法に基づく保安基準を改正し、義務化するという。
自動車の安全対策は従来、自動ブレーキやペダル踏み間違い防止装置などハード面の拡充が中心だったが「今後は運転者の状態を監視するソフト面の対策にも重点を置き、自動運転技術の進展に伴って生じる注意力の低下に備える」(日経)とも伝えている。
ただ、高機能の安全技術などは高価な装置も多く、それらをオプションではなくすべての車種に義務化すれば車両の本体価格にも反映する可能性があることも見逃せない。
2026年8月24日付
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