経済産業省は、11月18~20日にパシフィコ横浜で開催される「EdgeTech+ 2026」の構成イベント「オートモーティブ ソフトウエア エキスポ」で、モビリティDX戦略に関する基調講演を行なう。
講演は11月19日11時20分から12時05分まで。製造産業局自動車課モビリティDX室の黒籔誠室長が登壇し、「SDV時代における最新の取組について」をテーマに、政府の政策や自動車産業を取り巻く環境の変化などを解説する。
●2030年と2035年にSDV世界シェア30%をめざす
経産省と国土交通省は2024年5月、自動車産業の競争力強化に向けた「モビリティDX戦略」を策定した。2025年6月には、AIを活用した自動運転技術の進歩や国際競争の激化などを踏まえ、戦略をアップデートした。
戦略の中心となるのが、ソフトウェアによって車両の機能や価値を進化させるSDV(Software Defined Vehicle)だ。経産省は2030年と2035年に、SDVの世界販売における日系メーカーのシェア30%をめざす。SDVは電気自動車(EV)に限らない。エンジン車やハイブリッド車なども含め、幅広い車種にソフトウェア技術を展開する方針だ。
モビリティDX戦略は「SDV」「モビリティサービス」「データ利活用」の3領域で構成される。車両のソフトウェア化に加え、自動運転を活用した移動・物流サービスの普及や、企業間のデータ連携などを推進する。
モビリティDX戦略
●AI自動運転の開発加速と産業構造の転換
2025年6月のアップデートでは、3つの重点施策を打ち出した。
第1は、AI・自動運転への投資加速だ。AIを活用した自動運転技術の開発を進め、業界共通の開発体制の構築や社会実装の加速をめざす。
第2は、SDVに適した産業構造の構築だ。ソフトウェア開発の共通化や開発工程のデジタル化、人材育成などを進める。自動車メーカーや部品メーカーが協調できる領域を広げ、開発効率の向上を図る。
第3は、地政学リスクへの対応だ。SDVを支えるシステムの国内生産基盤を強化するとともに、サプライチェーンの把握と強靱化を進める。
これらの施策は、自動車メーカーだけでなく、車載半導体、電子制御システム、組込みソフトウェア、開発ツールなどを手がける企業にも関係する。経産省は、企業や業種を超えた連携を促す「モビリティDXプラットフォーム」などを通じて、自動車産業全体の競争力強化をめざしている。
●EdgeTech+で政策の進捗と最新動向を解説
今回の講演では、モビリティDX戦略の内容に加え、戦略策定後の政策の進捗や、外部環境の変化、技術・ビジネス動向などが説明される予定だ。
自動車産業では、ソフトウェアとハードウェアを分離した開発や、AIを活用した自動運転技術の高度化が重要になっている。経産省が掲げる企業間協調や開発環境の共通化は、SDV時代の産業競争力を左右する課題のひとつとなる。




