英国の高級車ブランド、ベントレーが開発を進める新型オープンスポーツのプロトタイプを、スクープ班のカメラが初めて捉えた。高性能モデル『スーパースポーツ』のコンバーチブル仕様とみられる。
【画像】ベントレー スーパースポーツ コンバーチブル のプロトタイプと現行クーペ
クーペと同様、ハイブリッドシステムを搭載せず、後輪駆動を採用する見込みだ。最高出力666psのV8ツインターボエンジンを搭載し、軽量化と運動性能を重視したモデルが予想される。
◆コンチネンタルGTCとは異なる外観
ベントレー スーパースポーツ コンバーチブル のプロトタイプ
今回目撃されたプロトタイプは、マットブラックのボディにブラックの大径ホイールを組み合わせている。通常の『コンチネンタルGTC』とは異なる外観が特徴だ。
フロントには大型メッシュグリルを配置し、その両脇に大型エアインテークを備える。バンパー下部には大型スプリッターを装着。左右には空力性能を高めるダイブプレーンも確認できる。サイドでは、大きく張り出したフェンダーと専用サイドシルが目を引く。通常のコンチネンタルGTCよりトレッドが拡大されているとみられ、幅広く低い姿勢を強調したスタイリングとなっている。リアには大型ディフューザーや専用スポイラーが採用される見込み。今回の車両は、ソフトトップを閉じた状態で撮影された。
◆異色のクーペから派生
ベントレー スーパースポーツ(クーペ)ベースとなるスーパースポーツのクーペ仕様は、ベントレーの歴史でも異色の存在。新型は2009年と2017年に登場した『コンチネンタルSS』の系譜を受け継ぐ高性能モデルだ。しかし正式車名は「コンチネンタル」を名乗っていない。従来の最高速度重視から、軽量化と運転の楽しさを重視する方向へ軸足を移している。
通常の『コンチネンタルGT』は、高出力エンジンにハイブリッドシステムと四輪駆動を組み合わせ、加速性能と快適性の両立を図っている。いっぽう、スーパースポーツではハイブリッドシステムを搭載せず、フロントデファレンシャルや前輪駆動用のドライブシャフトも撤去した。コンチネンタルGTとして初めて後輪駆動を採用している。
さらにクーペでは、ルーフをカーボン製に変更し、リアシートも撤去。通常モデルから約455kg軽量化し、車両重量を2000kg未満に抑えた。ただし、コンバーチブルはルーフの開閉機構やボディ補強が必要となるため、クーペと同等の軽量化は難しいだろう。それでも、運動性能を重視した高級オープンカーになると予想される。
◆ハイブリッドを採用しない理由
ベントレー スーパースポーツ コンバーチブル のプロトタイプパワーユニットには、クーペと同じ4.0リットルV型8気筒ツインターボエンジンの搭載が有力視されている。クーペのエンジンは大型ターボチャージャーや改良型シリンダーヘッドを採用し、最高出力666ps、最大トルク800Nmを発揮する。8速デュアルクラッチトランスミッションを介して後輪を駆動する。
通常のコンチネンタルGTに設定される高性能ハイブリッド仕様は、最高出力782ps、最大トルク1000Nmと、数値ではスーパースポーツを上回る。それでもハイブリッドシステムを採用しなかったのは、最高出力より軽量化やハンドリング、ドライバーとの一体感を重視したためと考えられる。
◆ポルシェと同じサーキット志向?
開発を主導したのは、かつてポルシェで『918スパイダー』の開発に携わったフランク=シュテフェン・ワリザー博士だ。ベントレーの最高経営責任者(CEO)を務める。
スーパースポーツには、ポルシェ『911 GT3』にも通じる、サーキットでの走行性能を追求する思想がうかがえる。タイヤにはピレリ製「P ZERO」を採用。クーペにはサーキット走行を意識した「P ZERO Trofeo RS」も用意されており、コンバーチブルにも同様の選択肢が設定される可能性がある。
アクラポヴィッチと共同開発したチタン製エキゾーストシステムも注目装備のひとつだ。オープンモデルでは、V8エンジンのサウンドをより直接的に楽しめそうだ。
◆価格は8000万円プラスか
ベントレー スーパースポーツ コンバーチブル のプロトタイプスーパースポーツのクーペ仕様は500台限定で、価格は約49万ドル(約7350万円、1ドル150円換算)に設定された。コンバーチブルも500台程度の限定生産となる可能性があり、価格は50万ドルを超え、日本円で8000万円に届くかもしれない。
正式発表の場として有力視されているのは、11月開催の「ロサンゼルス・モーターショー2026」だ。軽量化と走りの楽しさを重視するスーパースポーツの特徴を、オープンモデルでどう実現するかが注目される。




