イギリス・ホンダは自動車会社として世界ではじめて“ウイルス性マーケティング”を実施した。ウイルス性マ−ケティングは、低コストで的確なタ−ゲット消費者に広告を届ける方法である。
まずホンダでは『HR-V』の10秒間のビデオクリップを録画した。映像は電子デ−タとして保存され、“影響力のある”100人にEメールで送信される。これらの100人が、そのクリップを知人・友人に転送する。
このシステムのうまいところは、クリップが転送される際に、相手が興味を持つと思われるクリップのみが転送されるところだ。興味を持つ相手、つまりホンダがHR-Vを買うと想定している人に、それぞれ適切なクリップが届くというわけだ。受け取った人はまた知人・友人に転送し、ウイルスのようにクリップは広がっていく。
7本の映像の製作コストは10万ポンド(約160万円)だが、200万人に届けられると予想される。「従来の広告媒体で200万人にメッセ−ジを届けようとすると、10時のTVニュ−ス番組に30秒のCFをうたなければならない。これには100万ポンド(約1600万円)の費用がかかる」と、ホンダのマーケティング部長、トム・ガ−ディナ−は語る。
またこのクリップは、誰がそれを受け取ったかホンダに通知するプログラムも組み込まれているそうだ。