礼をつくして力つきた「日本流」……?

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日本では「礼をつくす会社、礼をつくすクルマ」というキャッチフレーズで、自動車大国アメリカのトップメーカー、GMが展開してきた新ブランド『サターン』だが、わずか5年にして早くも撤退の噂が聞こえてきた。ライバル関係にある輸入車メーカーの首脳によれば、2、3年以内に撤退する方向で検討が進められているのだという。日本GMは今のところ、噂を否定している。

サターンは日本車と張り合える低価格を売りに投入されたが、価格以外のセールスポイントは乏しく、発足当初からうまくいくかどうか懐疑的にみられていた。GMはそうした声に対し、「販売の資金はGMが持つ。新しいチャネルを定着させるには長い時間が必要なのは当然。軌道に乗せるまで20年は続ける」と大見得を切っていた。

が、株主至上主義の米国では、経営者が株主の批判をはねのけてまで赤字事業を継続することは滅多にない。GM自ら「日本流」と称したサターンは、本家日本ではとうとう受け入れられることなく消えゆくことになるのか。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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