【頂点へ、新型日産『シーマ』】デザインは何をメッセージとしているのか

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【頂点へ、新型日産『シーマ』】デザインは何をメッセージとしているのか
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ニュー『シーマ』のデザイン開発は、乗用車系を担当する日産の第一デザインスタジオで行われた。国内メンバーはすべて日本人だが、トム・センプル氏率いるアメリカのNDI(ニッン・デザイン・インターナショナル)とは密にコミュニケーションが取られた。これもニュー・シーマが日本はもとより、北米でも重要なポジションにあるため。グローバルに通用すつる高級車作りが求められたのだ。

「88年の初代シーマは国内専用車でしたが、先代から『Q45』との統合が始まり、今回は完全にグローバルカーとして生まれ変わりました。これが開発にあたっての大きな視点の違いですね」と語るのは、デザインを担当した日産自動車・デザイン本部のチーフデザイナー、青木護さんだ。

しかし、初代は日本のバブル期に生まれ、高級車ブームを巻き起こしたが、アメリカの好景気が終わりつつあるいま、今回のタイミングはどうなのだろうか。「当時とは日産の置かれている状況も違います。今回、シーマとQ45を統合することで開発体制を絞り、力を集中することができました。つまり同じコストでも、それ以上のバリューを1台に投入しています。バリューに対するコストパフォーマンスは高く、たとえ景気が悪くても、充分受け入れられると思います」 北米仕様とのスタイリング上の違いは、おもに前後バンパーによる全長サイズの縮小にとどまる。

今回のシーマでは高級車の新しい定義をしたかった、と青木さんはいう。「単一車種のデザインというよりも、日産がいまに何を考え、メッセージすべきかを深く自問しました。そういう意味では、従来の高級車イメージにとらわれない、新しい日産らしさのある個性的な1台になったと思います」

シーマのCFでは、社内でデザインの位置づけを高めた牽引車であるデザイン本部長の中村史郎さんが登場する。青木さんいわく、シーマは日産のデザインリバイバルのスタートであり、ゴーン効果ならぬ、中村効果の始まりだそうだ。

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