【新聞ウォッチ】廃車処理費を新車価格に「上乗せ」、日産、三菱は大ピンチ!?

モータースポーツ/エンタメ 出版物

気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2001年5月23日付

● ファイアストン、フォードと決別、存続かけて決断、自動車業界フォードの姿勢に疑問(朝日・11面)

● F1 イメージ戦略加速「迎え撃つホンダ」「トヨタ来年参戦」(読売・3面)

● ブリヂストン、フォードと全面対決も、世界戦略に陰り(読売・8面)

● 「道路特定財源」見直し、車ユーザーの理解前提に、自工会来月めど見解(読売・9面)

● 北朝鮮、日産トラックを軍事転用(産経・5面)

● 富士重工、改良「レガシィ」発売、外観デザイン、タイプ別に違い(産経・8面)

● 東京モーターショー、10月26日から開催、世界の276社出展へ(産経・8面)

● 経済産業省・産業構造審議会、廃車処理費を新車に「上乗せ」検討、メーカーも容認姿勢 (東京・6面)

● トヨタグループ、自社株購入権の導入検討促進へ(東京・6面)

● GM子会社、伊藤忠系と日本で個人金融事業に進出(日経・1面)

● ホンダ、二輪車国内販売で子会社統合 (日経・11面)

● 市光工業、社長に創業者の長男・市川副社長昇格へ (日経・12面)

ひとくちコメント

経済産業省が2004年度にも施行を目指す「自動車リサイクル法」で、そのリサイクル費用を新車購入時と同時に徴収する案が浮上、経済産業相の諮問機関である産業構造審議会で検討を始める方針という。

廃棄物処理制度では初めてリサイクル費用の「前払い」が実現する可能性が出てきたことをきょうの東京新聞が報じている。メーカー側は廃車時に所有者からその費用を徴収する案を主張しているが、廃車の時期はマチマチで集めた費用を長期間管理する必要があり、管理者に法人税が課されることになりかねないからだ。

だが、法人税の対象外にするなど課税問題が解決できれば、新車の販売時に購入者から徴収する案を受け入れるという柔軟姿勢に転じている。ユーザーが負担する廃車処理費は1台当たり約2万円前後だが、それを購入時に「上乗せ」されるとことは、その分購入金額がアップすることになる。

トヨタなどは、ディーラーマージンの改訂や“値引き”で、販売会社やユーザーへの実質的な負担を軽減させられるだろうが、問題は日産や三菱など資金的にまったく余裕のないメーカーである。単純に比較しても2万円程度の価格差が起こり、 “優勝劣敗”の構図が一段と鮮明になることは避けられないだろう。

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ポルシェデザインのタワマンは最高72億5000万円、アジア初バンコクの物件が日本発売へ
  2. アストンマーティンの新型『ヴァンテージS』がSNSで話題に、「これで攻めたら絶対楽しい」「乗れる男になりたい」など期待の声
  3. タイプRとホンダウイング、ホンダ公認の保冷ボトルホルダー2種が登場…夏のドライブやツーリングのお供に
  4. 劇的に流麗! アウディ『Q3スポーツバック』新型に備えよ
  5. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る