【メルセデスベンツ『SL』ファーストドライブ】様々なハイテクで武装するオオカミ
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センターコンソールのスイッチでABCシステムはハイパーモードに切り替わる。この状態だとロールは限りなくゼロに近くなり、カーブではまるでレールの上を走ってるような感触が得られる。代わりに乗り心地の良さが多少失われてしまうので、普段はスタンダードモードにして乗り心地を楽しんだ方が良い。さらに目新しい機能はラック&ピニオン式ステアリングシステムだろう。ロックtoロックが2.6回転、旧来のリサキュレーティングボール式より手応えが断然に良い。シャープな動きにクリアな反応、先代でみられたあの嫌なぶれを全く感じさせずに、クルマとのコミュニケーションがスムーズ。本当のクルマ好きなら、標準装備のESP(電子制御車体安定機構) をオフにしてみたいと願うだろう。しかし残念ながらその夢は果たせそうにない。いっぽう長距離をハイスピードで走りつづけるのなら、これ以上のクルマはないだろう。
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