料率データを虚偽申告---自動車保険販売で日動火災を金融庁が処分

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金融庁は25日、ミレアホールディングス傘下の日動火災海上保険に対し、金融庁に虚偽の報告を行い、認可されていない自動車保険商品を販売したとして、保険業法に基づき、同社に対して自動車保険の販売業務を3日間停止するように命じたことを明らかにした。

保険料の値引きや算定料率見直しなど、自動車保険の商品内容を変更する際には、同庁への認可申請が必要となるが、同社はこの手続きを省いたままで商品の販売を行っていた。また、その事実を隠蔽するため、会社が主導となり変更認可を受けたように装っていたことも指摘されており、これらの点が極めて悪質であるという判断に至った。

金融庁によると、同社が2000年以降に販売した自動車保険のうち、85件の販売内容について同庁が「不適切」と指摘したという。同社は予定利率1%の認可を受けていた積み立て型の自動車保険商品について、一部顧客に対して2%に引き上げる形で販売。また、この保険特約の認可を受ける際、他社の水準と合わせるため、料率算出の基礎となる自社データを変更のうえ、自社の真のデータと偽って説明を行って認可を取得していたことも不適切とされた。

同庁では日動火災に対し、5月8日から10日までの3日間、全店自賠責保険を除く自動車保険商品の販売業務を停止する命令を言い渡すとともに、同日から1カ月間は新商品の認可を行わないとする処置も合わせて行うことを決めた。

また、保険商品の認可申請・届出に関する管理体制の抜本的な見直しや、認可申請と異なる内容で契約を締結した契約者に対する事情説明や、返金を応じられた場合の処理方法などについて、日動火災側の事務手続きや改善内容の詳細を記した業務改善報告書を5月2日までに提出するように求めている。

《石田真一》

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