25日未明、神戸市兵庫区の阪神高速神戸線の下り線で、トラックの接触事故を発端とする多重衝突事故が起きた。現場から2kmの区間で3〜4台ずつ、合計20台が玉突き衝突を繰り返した。それぞれのドライバーの前方不注意が原因と見られている。
警察の調べによると、最初の事故が起きたのは25日の午前1時45分ごろで、兵庫区西出町付近の阪神高速神戸線の下り線で、カーブを曲がる際にスリップしたトラックが側壁に衝突後、走行と追い越しの2車線を塞ぐような形で横向きに止まった。この事故に気づくのが遅れた軽自動車など3台が次々と突っ込み、4台が関係する玉突き事故となり、8人が軽傷を負った。
後続車は現場付近で足止めされ、渋滞の列が続いたが、前方不注意やスピードの出しすぎで止まれなかったクルマなどが次々に玉突き事故を起こした。最初の事故現場から2kmあまり後方までの合計11カ所で事故が起きた。
複数の場所で発生したため、事故処理などに手間取り、同区間を含む京橋ランプ〜月見山ランプ間が5時間30分に渡って不通になるなど、大混乱となった。
警察では「最初の事故も、後方で起きた事故も、全てスピード出しすぎと前方不注意が原因」と渋い顔。交通量の少ない深夜だけに「渋滞は無い」という先入観がこれに拍車を掛けたとみられる。