気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2002年8月6日付
●三菱自動車・岩国副社長方針、販売店を150以上減、系列も見直しへ(朝日・11面)
●新社長コラム・日産ディーゼル仲村巌社長「ゴーン流に実行重視」(朝日・11面)
●二輪車メーカー盗難対策強化(産経・8面)
●日本道路公団、有料道路、6割が建設費未完済(毎日・1面)
●アイシン関連会社、中国にカーナビで合弁会社設立(東京・8面)
●トヨタ、「お家芸売ります」生産改善システムを製品化(東京・8面)
●スタンレー電気、車載用白色LED量産(日経・13面)
●三ツ星ベルト、伝道ベルトをタイ生産(日経・13面)
●マツダ、「アテンザ」中国製産発表(日経・13面)
ひとくちコメント
低迷する三菱自動車の国内販売の巻き返しをはかるため、6月末にスカウトされた岩國穎二副社長が、“お披露目”会見で「わが社の再生には国内の乗用車販売台数を現状の2-3割の45-50万台に増やす必要がある」と語った。きょうの日経など各紙が取り上げている。
朝日の記事によると、「最大の課題は販売店が多過ぎる」とし、現在1051店舗(日経の記事は1035拠点)ある2系列の販売店を見直し、「900店舗程度まで減らす」計画という。会見では「どんなときでも策はある。岩国流のセールス術を教えたい」と自信満々に語ったという。もっとも、「三菱の社員は、誇りは人一倍なのに、行動が遅い。フォードの3倍時間がかかる」(毎日)と、“逃げ”を打つことも忘れない。
経営再建の旗振り役のエクロート社長は欧州出張中のため、この日は岩國副社長の“単独会見”となったが、代表権を持つとはいえ副社長クラスで自らの“お披露目”会見を開くのも珍しい。また、入社一カ月余りの新副社長が微妙な再建計画を公言できるのも、エクロート社長から「絶大なる信頼」を得ているからだろう。