スピード違反を自慢するな---危険運転致死罪の大学生に減刑を認めず

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金沢地裁は25日、帰宅途中に友人の運転するクルマと競争した結果、事故を起こし、カーブを逸脱して助手席に同乗していた19歳の少年を死亡させたとして危険運転致死罪に問われていた20歳の男に対し、「無謀で危険極まりない」として懲役2年10カ月の実刑判決を言い渡した。

判決によると、問題の事故は4月15日未明に起きた。帰宅途中の県道で友人の運転するクルマと“バトル”をしていた19歳の少年が運転するクルマが著しい速度超過でカーブを曲がりきれずに直進。道路右側の街路樹やガードレールに激突し、助手席に乗っていた19歳の少年を死亡させたというもの。当時、この少年のクルマは150km/hを超えるスピードで走っていたとみられ、クルマは原型を留めないほど大破していた。

石川県警は当初、業務上過失致死容疑で少年を逮捕したが、後の調べで制限速度を90km/hも超過していたことが発覚。容疑を危険運転致死に切り替えて送検していた。

25日の判決で金沢地裁の伊東一広裁判長は「無謀で危険極まりない運転で、暴行で死亡させたのと同等の非難を免れない」と厳しく断罪。被告が今回の事故を起こす4カ月前に62km/hの速度超過で検挙された際、「これを記念に…」と称し、参加していたアマチュア音楽グループの名称を「プラス62」に変更するなど、違反を反省せず、軽視していることが今回の事故につながったと指摘した。

その上で「交通法規を軽視する傾向が著しく、遺族との示談が成立していても、それが刑の執行を猶予するには足りない」と判断、検察側の懲役4年の求刑に対し、懲役2年10カ月の実刑判決を言い渡した。

《石田真一》

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