【新聞ウォッチ】トヨタ労組「今春闘、ベア要求見送り」の波紋

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【新聞ウォッチ】トヨタ労組「今春闘、ベア要求見送り」の波紋
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気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日読売毎日産経東京日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2003年1月8日付

●春闘・労組方針トヨタ、ベア要求せず、V字回復・日産は1000円、ホンダ労組も見送り検討(読売・1、10面)

●デトロイト・モーターショー日米激突、日本SUVで追い上げ、米ハイブリッド参入(読売・10面)

●落日フィアット迷走、明確な再建案描けず、経営陣、銀行と創業家が対立(朝日・12面)

●マツダ、RX-8発進、新型エンジン、燃費向上、国内受注始まる(朝日・12面)

●社説「奥田発言」政府の間違い正す行動を(毎日・5面)

●クライスラーがバイク?500馬力、1人乗り四輪発表(東京・9面)

●韓国財閥、投資拡大、現代自動車、海外向けに前年比65%増(日経・9面)

ひとくちコメント

トヨタ自動車の労働組合が今春闘でベースアップ要求を見送る執行部原案を決めた。業績は好調でも国内産業全体が厳しい経営環境にあるなかで、昨年同様、経営側からベア上乗せを引き出すのは困難と判断したという。きょうの各紙が「賃下げ」が加速することを大きく報じているが、読売は1面のトップ記事扱い。もっとも、東京がきのう7日付の夕刊で「トヨタ、ベア要求見送りを午後の緊急評議会で報告」と特報している。

自動車業界としては、ホンダもベアを見送る意向でトヨタと足並みを揃えそうだが、両社と賃金格差の大きい日産自動車は昨年同様、ベア1000円を要求する方針を固めている(読売)。ただ、トヨタの場合、組合員の生産性向上に対する成果の配分として、ベアに代えて、別枠で年間1人平均6万円を暫定要求する方針で、好業績に対するボーナスや別封手当てなどを含めると総支給額は事実上のアップとなる模様。

奥田碩会長の「消費税上げ発言」といい、今回の「ベアゼロ」決定といい、トヨタの意表をつくパフォーマンスは日本の政・財・労働界まで多大な影響を与えることがより鮮明になってきた。

《福田俊之》

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