警視庁は23日、拉致した少年に因縁をつけ、拉致・監禁の末に集団で暴行し、解放する代償として現金270万円を奪おうとしたとして、江東区を活動拠点とする暴走族のメンバー10人（全員が少年）を強盗未遂容疑で逮捕したことを明らかにした。
警視庁・少年事件課の調べによると、問題の暴走族メンバーらは昨年5月29日未明、江東区北砂の路上を歩いていた少年グループ7人に対し、「何をジロジロと見ているんだ」などと因縁をつけた上、自分たちのクルマに乗せて拉致。約4時間に渡って東京都内や千葉県内を走り回りながら、「俺たちのバイクを盗んだやつを探していた」、「お前らがやったんだろう」と問い続けた。
少年らが否定すると、暴走族メンバーは金属バットで殴るなどしたほか、「嘘をついた罰だ」と称し、わさびやからし、七味唐辛子などを口に入れ、粘着テープで封じるなどの暴行を行った。また、特に抵抗した1人については、目にチリソースを振りかけるなどしたという。
グループは解放の条件として、「2カ月待ってやるからバイク代270万円を持ってこい」と要求したが、少年のうちの1人が警察に相談し、事件が発覚した。少年たちの告訴を受け、あまりの凶悪さから警視庁の少年事件課が中心となって捜査が続けられてきたという。
