暴走族を決闘させることで影響力を誇示……男に実刑判決

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かつて自分が所属していた暴走族の現役メンバーに「決闘で勝負をつけろ」とそそのかし、対立する別の暴走族との乱闘を誘発したとして決闘罪に問われた22歳の暴力団員に対する判決公判が6日、福岡地裁で行なわれた。裁判長は「地域社会に不安を与えた」として、懲役3年6カ月の実刑判決を言い渡している。

問題の事件は昨年7月22日の未明に福岡市西区内の公園で起きた。敵対する暴走族のメンバー同士が総勢13人で大規模な乱闘を行い、うち1人がナイフで刺されて重傷を負ったというもの。

その後の調べで、一方の暴走族にかつて所属していた現役の暴力団員が現役メンバーに対して「1対1の決闘で勝負つけろ。俺が立会人になってやる」とそそのかし、双方から3人の代表を選出。1対1の3回勝負で決着をつけることになっていた。ところが見物していた別のメンバー間で小競り合いが発生。1人がナイフで腹を刺されたため、全員が入り乱れての大乱闘に発生してしまったという。

福岡県警では明治時代に制定されたまま、なおも残っている「決闘罪」を適用。関わった全員を決闘容疑で逮捕し、乱闘をそそのかした暴力団員の行為は特に悪質として起訴していた。

6日の判決公判で福岡地裁の陶山博生裁判長は「暴走族の勢力を誇示するとともに、暴走族に対しての自らの影響力を強めようとした犯行と考えられ、被告の行為は悪質といわざるをえない」と指摘した。その上で「大規模な乱闘を行なうような暴走族が存在すること自体が地域社会に大きな不安を与える要因になる。そうした中、トラブルを誘発した責任は重い」として、懲役5年の求刑に対し、懲役3年6カ月の実刑判決を言い渡した。

《石田真一》

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