渋滞解消のために、2月17日にロンドン中心部で始まった「渋滞料金」(congestion charge)。都心の特定エリアの通行に料金が課せられる。同様のロードプライシングの導入を検討している東京都などはロンドンでの実態が気になるところ。地元の方の声を聞いた。
ロンドンで内装業を営むフィリップ・トロウェアさんは「渋滞料金には賛成。体感的には渋滞は半分に減った。しかし一日5ポンド(約1000円)は高い」と語る。トロウェアさんは課金エリア外に住んでいるが、仕事のために毎日エリアを出入りし、渋滞料金を支払っている。「支払い手続きは毎日電話で行なっている。もう慣れたから特に面倒なことではないよ」と話す。
一方、課金区域内にすむ会社員のロバート・シャープさんは、「エリア内居住者のため、課金されるのは通常料金の10%で済む。なのでこの立場で賛成・反対を述べるのは難しいが、基本的には賛成。渋滞が減ることは経済的にも地球環境にも良いことだからね。しかし問題点は課金エリアが狭いこと。これでは渋滞削減の効果も限定的になってしまうだろうね」と語る。
では、クルマを運転しない人の意見はどうだろうか。ロンドン市内のホテルで働くゲリー・ウーさんは「グッドアイデアだね。交通量は20%から50%は減ったと思うよ。本当に必要な人だけが道路を利用するのはすごく理にかなったこと。これからも続けていくべき」という。