【新型トヨタ『ハリアー』】デザイナーズトーク……「レクサス」の危機

自動車 ニューモデル 新型車
【新型トヨタ『ハリアー』】デザイナーズトーク……「レクサス」の危機
【新型トヨタ『ハリアー』】デザイナーズトーク……「レクサス」の危機 全 6 枚 拡大写真

さる6日、トヨタ自動車が主催して、デザイナーとユーザーが新製品について直接語り合う「デザイナーズトーク」が東京臨海新都心のトヨタデザインMEGAWEBスタジオで開催された。第5回のテーマは新型『ハリアー』、北米ではレクサスブランドの『RX330』として販売される。

開発ストーリーをプレゼンテーションしたのは、新型ハリアーのデザインをまとめた市川巧デザイナーと、市川のサブをつとめ開発終盤にチーフとなった高遠秀典デザイナーの2名。司会進行はグローバルデザイン企画室の布垣直昭主査、さらに司会も兼ねたゲストスピーカーに、工業デザイナーのボブ・スリーヴァ氏。アメリカ出身のスリーヴァ氏はレクサスブランドの誕生と発展について解説した。

スリーヴァ:レクサスブランドは89年に北米で立ち上がった。同時期に日産もインフィニティ、ホンダもアキュラというように、従来のそれぞれのイメージにとらわれない、高級車ブランドを作った。

レクサス誕生と同時に発表されたのが『LS400』、日本でいう初代『セルシオ』だ。これは当時4.0リットルクラスのメルセデスベンツが7万ドルしたところに半額の3万5000ドルで登場した。そして品質はよく、メルセデスと同等だった。アメリカはいいものだったら受け入れるのは早い。日本の「物作り」がレクサスというブランドを作ったのだ。

レクサスは世界の価値観を変えた。JDパワーズの顧客満足度調査でレクサスはつねにトップにいる。ブランドをひとつ作るのには50年かかるといわれるが、レクサスは10年で作った。いまや「Lexus-like」(レクサスのような)という形容は一般の単語となって、他メーカーやホテルなど他業種の商品の形容にも、「Lexus-like quality」(レクサスのような品質)というふうに用いられる。

このようにブランドが完成して頂点にたどり着いた今が危機だ。このさきどうするのか、これからを頑張ってほしい。

《高木啓》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』が日本導入…6月の新型車ランキング
  2. アルファロメオの新型SUV『ジュニア』日本発売に、「420万円はリーズナブル」「マジで美しい」など反響続々
  3. クーペSUVに進化! アルファロメオ『ステルヴィオ』次期型を完全プレビュー
  4. トヨタ車体、『アルファード』『ヴェルファイア』をトヨタ自動車に生産移管、いなべ工場は商用車専用に
  5. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る