新型『レガシィ』で目を引くのがフロントフェイスでにらみをきかす「鷹の眼」ヘッドライト。スバルデザインの新しいアイデンティティかというとそうではなく、高性能と精悍さを両立した、本質を求めた結果であるという。スバル『インプレッサ』にもバンパーにライトを食い込ませた同じ手法が見られることについて「スバルという文化が同じなので、造形的に近いものも出るかもしれませんね」とスタジオチーフデザイナーの若尾文男氏。
六角形にも見えるフロントグリルだが、「基本は台形です。もともと台形というカタチにこだわっているのではなく、水平対向エンジンのどっしりとしたスタビリティイメージを表現したものです。バンパーからフロントフードまで続くキャラクターラインとクロスさせた結果、このグリル形状になりました」と若尾氏。
全幅が拡大され、3ナンバーとなったレガシィだが、デザイン面での恩恵はあったのだろうか。「旧型ではドア断面がとれず、ボディ強度を確保するためにサイドにプレスラインを入れていましたが、全幅が広くなったため、たっぷりとした面を確保できました。かたまり感を強調させ、ウェッジの効いたショルダーラインを入れることができました。」と若尾氏。デザインの自由度も拡大したようだ。
世界で戦うため、デザイン側から見直したという新型レガシィ。国内では月販6000台、全世界で年間22万台の販売を目指しているという。