たかが200m、されど200m---故障した救急車が高速道路を逆走する

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江刺市消防本部(岩手県)は15日、江刺市消防署に所属する救急車が東北自動車道・花巻インターチェンジ(IC)の本線合流路付近で故障し、約200mをバック走行させていたというミスが発生していたことを明らかにした。署員が後方で安全確認を行いながらバックさせたとはいえ、一方通行の高速道路で逆走したことに変わりはなく、日本道路公団(JH)も口頭で注意したという。

江刺市、江刺市消防本部によると、問題のトラブルが発生したのは9日の午後9時30分ごろだという。別の病院に転院する患者を緊急搬送中だった江刺消防署所属の救急車が東北自動車道・花巻ICの本線合流路を走行中、床下から突然「バンッ」と何かが弾けるような音が響き、車内にゴムが焼けるかのような異臭が漂った。このため運転を担当していた署員は路肩にクルマを止め、同署に対して「車両故障のために自走困難」と連絡した。同署では花巻消防署に応援を要請、搬送中の患者を本線合流路上で引き渡した。

高速道路は一方通行路であり、本線合流路内で故障した場合にもレッカー車を手配して次のインターチェンジまで走る必要があるのだが、このときに運転を担当していた署員は「200mぐらいだからバックで戻ろう」と判断。赤色灯を点灯し、別の署員を後方での誘導役にして料金所まで5分ほど要してバックで戻った。この際、料金所に居合わせた職員がバックで戻ってきた署員に注意したが、救急車はその直後に走り去った。公団は「二次災害発生の危険もあった」として翌日改めて消防本部に口頭での注意を行ったという。

なお、故障は電気関係のものだったが、江刺市では「故障も含めて緊急車両にはあってはならないこと。署員に対しての交通ルール徹底を促したい」と話している。

《石田真一》

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