【新型ホンダ『インスパイア』発表】ニューモデルの生い立ちをおさらいしてみよう

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【新型ホンダ『インスパイア』発表】ニューモデルの生い立ちをおさらいしてみよう
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先代ホンダ『インスパイア』は、北米で販売されていたアキュラ『TL』を輸入する形で販売していた。新型インスパイアは日本(埼玉製作所)で製造が行われるが、ベースとなっているのは北米市場向けにすでに販売されている『アコード』だ。

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アコードは先代モデルから「それぞれの市場に適合したクルマを作る」という方針が取られている。先代は日本の道路事情に合致した5ナンバーサイズの「JP」、それよりも若干サイズが大きいヨーロッパ向け「EU」、アメリカの道路事情に合わせてさらに一回り大きくした「US」の3車種が用意されていた。

先代インスパイアは、「USアコード」をベースとしながらアキュラチャネルで販売する高級車としてラインナツプされたTLを、ほぼそのままの形で日本に持ってきていた。先代JPアコードは5ナンバー車であり、インスパイアはそれよりも上級な装備を持った3ナンバー車となっていたため、住み分けはしっかりと出来ていた。

ところが昨年のモデルチェンジで、「JP」と「EU」が統合されて3ナンバー車になり、「US」もフロントやリアのデザインが“よりアメリカ人好みの顔”へと変化。車幅もさらに拡大して威風堂々としたクルマになった。そのいっぽうで、USアコードは車格がアキュラTLに近付き、住み分けが難しくなってきた。

ただし「アキュラ対レクサス」を考慮した場合、現行のTLではライバルとの争いに力不足だとも判断されたようだ。すでに今年4月開催のニューヨークショーでは次期TLのスタディモデルが公開されている。次期TLは当然ながらUSアコードより大型化されるだろう。あるいはUSアコードの大型化は次期TLの大型化が前提なのかもしれない。

そうすると次期TLの全幅はおそらく1850mmをオーバーし、インスパイアとして日本の道路でこれを取り回すことは困難だ。そこで現行JPアコードよりも体格が大きく、次期TLほどは大きくないUSアコードを高級化し、インスパイア化するというプロジェクトが始まったわけだ。

《石田真一》

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