暗闇の駐車場は危険---刑法犯罪の30%

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警察庁は15日、昨年1年間に発生した刑法犯罪のうち、全体の1/3にあたる約90万件は駐車場や駐輪場で発生していたことを明らかにした。中心となっているのは車上荒らしや自動車部品の盗難だが、強制わいせつの数値も高いという。

これは全国の警察本部から寄せられた情報を元に警察庁が集計したもの。昨年1年間に日本国内で発生した刑法犯罪は約300万件と言われているが、このうちの1/3にあたる約91万7000件が駐車場や駐輪場を現場に発生していることがわかった。

最も多いのは近年増加傾向にある車上荒らしや、それに付随する自動車部品盗難事件で合計29万9436件も発生している。また、タイヤをパンクさせたり、車体を傷つける器物損壊も7万6331件発生しており、こちもわずかながら上昇しているという。

事件はクルマに関連したものだけには留まらない。夜間になると街灯の光が届かず、死角となりやすい月極駐車場を犯行現場とした強制わいせつも発生しており、昨年1年間で670件を確認。クルマを降りた直後のドライバーを強盗事件も391件発生している。

いずれのケースでも犯人はクルマの陰などに隠れており、対象者が通りかかった瞬間に襲い掛かり、駐車場の奥に連れ込んでわいせつな行為を行う、あるいは金品を奪い取るといったケースが大半とされる。

警察庁ではこうした事件発生を未然に防ぐための対策として、駐車場内に街灯を設置して明るくしたり、防犯カメラを設置する。または駐車場の入口を1カ所に限定し、容疑者が逃走しにくい構造にするなどを推奨しているが、商業施設の駐車場ならまだしも、個人が所有する土地を月極駐車場などに転用したケースではいずれも困難なものが多く、結局はこうした駐車場を利用する際には自分で注意を心がける程度の対策しか出来ないのが現状のようだ。

《石田真一》

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