阪神高速で散乱した鋼材は176本---強制捜査も

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大阪府警は30日、今月27日夜に大阪府大阪市西区内の阪神高速道路池田線の下り線へ大量の鋼材を散乱させる事故を起こしながら、そのまま逃走したトレーラーを所有する運送会社に対し、道路交通法違反容疑(事故不申告)に基づく家宅捜索を29日に行ったことを明らかにした。

大阪府警・高速隊の調べによると、この事故は27日の午後7時5分ごろに発生している。大阪市西区土佐堀1丁目付近の阪神高速道路池田線を走行していたバスの運転手から「下り線側に多数の鋼材が散乱している。2車線が封鎖された状態で、残る1車線も大型車の通行には危険が伴う」という内容の110番通報が寄せられた。

警察が現場に急行して確認したところ、現場付近には長さ10mの鋼材が散乱しており、3車線のうち2車線を完全に封鎖。残る1車線にも鋼材の一部が突出しており、通行に危険な状態だった。

当初は80本前後と見られていたが、その後の調べで別の場所にも散乱していたことがわかった。散乱していた範囲はおよそ80mの区間で、この間に合計176本の鋼材があった。

事故発生から2時間後、大阪府警に対して「うちのトレーラーが鋼材を阪神高速で落としたらしい」という電話があり、警察で確認を取ったところ、この会社に勤務する52歳の運転手がトレーラーから鋼材を脱落させたまま現場を走り去っていたことが確認された。

警察の求めに応じてこの運転手は28日未明に出頭。調べに対しては「鋼材を落としたのはわかっていたが、驚いてそのまま逃げてしまった」と供述した。

警察では落とした鋼材の数が尋常ではないことや、運転手が過積載の事実を隠蔽する目的があったとも推測できること。荷崩れを起した状態で走行を続けており、第二の事故を誘発する可能性もあったことから、29日午後までにこの運送会社に対する強制捜査を実施。運行記録簿などの提出を受けた。

今後は記録簿などを分析し、鋼材の輸送実態などを調べ、過積載やその他の問題が生じていたと確認された場合には継続して捜査を行っていく予定だ。

《石田真一》

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