気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2003年8月5日付
●日本経団連・奥田碩会長に聞く。「政策本位」の政治へ積極関与(朝日・13面)
●出光とクレディセゾン、カード事業で提携10月めどに合弁会社(毎日・8面)
●内外どちらもOK、カーシアター、リアウインド−に特殊シート、京都のベンチャー開発(産経・9面)
●トヨタ、「セルシオ」一部改良(東京・8面)
●理想の経営者、ゴーン氏独走首位(東京・8面)
●移動体衛星放送日韓で来春開始、走る車にも鮮明画像(東京・8面)
●ディーゼル車規制前にトラック特需、夏休み返上も増産に熱(東京・9面)
●日産の取引先、中国進出、ヨロズ・市光など部品メーカー、来春増産にらむ(日経・11面)
●スズキ、経常益246億円4-6月二輪販売のびる(日経・13面)
ひとくちコメント
日本能率協会が発表した上場企業の新任取締役に対する意識調査で、日産自動車のカルロス・ゴーン社長が理想の経営者のトップに選ばれた。2位は松下幸之助氏、3位がキヤノンの御手洗富士夫社長、4位はトヨタ自動車の奥田碩会長と本田宗一郎氏。
きょうの日経と東京が報じているが、読売と朝日は、同じ記事でもゴーン社長では新鮮みがないのか、「理想の経営者」についてはほとんどふれず、新任取締役の心境などの分析結果を取り上げている。それによると、将来の昇進の希望について、「これ以上の昇進は望まない」との回答が33.8%に達し、将来、「社長」ポストを望む回答も前年比3.6ポイント減の11.4%にとどまっている。
また、取締役に就任した心境については「相当な苦難を覚悟」がほぼ半数を占め、「一抹の不安」も16.2%と、課せられた役割の厳しさを感じている人が多い。ゴーン社長のように10億円とも言われる役員報酬をゲットできれば、多少の重責も我慢できるが、日本の役員の報酬は相対的に低い。コストパフォーマンスから判断しても割が合わないようだ。