乗用車側の注意責任はより重い---不起訴不当議決を受けて送検

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郡山区検察庁は29日、1998年11月に発生し、当時は嫌疑不十分で不起訴処分となっていた54歳の男について、業務上過失致死の罪で略式起訴した。検察審査会の不起訴不当議決に基づく再捜査で男の過失が明らかになったことによるもの。

この事故は1998年11月14日に発生している。同日の午後4時55分ごろ、福島県郡山市並木付近の市道を自転車で横断しようとしていた15歳の少年が当時48歳の男が運転する乗用車にはねられた。少年は路上に転倒したことで頭を強打し、これが原因となって事故から6日後に死亡している。

福島県警・郡山署はこの男を業務上過失傷害容疑で検挙し、後に容疑を業務上過失致死に切り替えて送検したが、福島地検では少年が漫然と交差点に進入してきたと判断。男を嫌疑不十分で不起訴としていた。

しかし、これを不服とした少年の遺族は郡山検察審査会に対して不起訴不当の申し立てを行った。これを受けた審査会は事故経緯の見直しを行ってきたが、その結果として「事故は乗用車側の運転手が右方の注意を怠ったことによって発生した。乗用車側は周囲の交通に注意を払う必要があり、少年の過失のみを強調したことは不当である」という判断から不起訴不当の議決を今年4月に下していた。

これを受けて再捜査を行った検察側も「事故の過失責任は乗用車側の方が大きかった」と最終的に確認。今回の起訴に至った。

《石田真一》

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