スズキの新「S」マークをまとう第1弾は代表選手『ワゴンR』。背の高い2ボックスとしてユーザーから高い評価を受け、他社もこれに追従してワゴンRを筆頭に軽自動車の新ジャンルをまたたく間に確立した。変化させることの難しさ、デザインがこの命題に立ち向かう。
初代からのサイドビューの変化を見ると、パッケージングの進化を目の当たりにする。「ベースはMRワゴンですが、Aピラーが前に行くことによって造形の自由度が増しました。このシカクいデザインは骨格によって存在感をしっかり見せたいという意志の表れです」とデザイングループの第1デザインスタジオ長、服部守悦氏は語る。
「MRワゴンと似たようなデザインにしても仕方ないので、こちらは男性的に差別化しました。RRはそんな強い存在感と個性的なキャラクターが表れていますね」と続ける。
ヘッドライトやリアコンビもただのシカクではない。「ライトはずいぶん悩みましたね。直線的、といっただけのぶっきらぼうな感じにしたくなかったので表情を持たせました」細部のディテールにもこだわり、カラーも豊富な13色を用意する。新しいスズキマークをフロントに掲げ、ワゴンRが新世代スズキ車の先陣を切る。