ペーパー車検は許さない---工場にも罰金200万円

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国が定めた必要とする検査を行わずに車検へ合格したという虚偽の保安基準適合証を作成し、依頼者から約67万円を受け取ったとして加重収賄などの罪に問われた民間車検場を経営する54歳の男に対して、山形地裁は19日、執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。

共犯の3人には執行猶予付きの有罪判決が命じられている。

今回の公判で被告となっていた54歳の男は、2003年1月から7月までの間、大型トラックの所有者10人から依頼を受け、国が定めた必要とする検査を行わないまま、虚偽の保安基準適合証を作成して車検をパスしたと偽り、国土交通省・東北運輸局の山形運輸支局に提出し、車検証の発行を受け、その報酬として約67万円を受け取っていたという。

正規料金よりも安い金額で車検をパスさせるということが噂になり、他県からも依頼する人が多かったが、実際には整備を全く行っていないために安全性に問題が生じていることも珍しくなかった。

19日に開かれた判決公判で、山形地裁の木下徹信裁判長は「被告の4人は“みなし公務員”としての職責を省みず、書類作成だけで利益を得ていた。書類だけで車検を通ったように偽った全てのトラックには安全性に問題があり、ペーパーだけで利益を得ようとした利欲的な動機に酌量の余地はない」として、主犯格の54歳の男に懲役2年6カ月(執行猶予5年)の有罪判決を言い渡した。

共犯として起訴されていた3人の従業員に対し、加担の度合いが深かった53歳の男に懲役2年(執行猶予5年)を、残る2人に懲役1年6カ月(執行猶予4年)の判決を言い渡している。

また、法人としての民間車検場に対しても200万円の罰金支払いを命じている。

《石田真一》

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