日本自動車タイヤ協会は2003年のタイヤリサイクル状況をまとめ公表した。
それによると、使用済みタイヤのリサイクル利用量は、前の年にくらべ1.1%減の89万1000tとなり、リサイクル率は前年なみの87%だった。また、使用済みタイヤの不法集積や不法投棄は、前年比0.8%増の8万1300トンだった。
使用済みタイヤの発生量は、市販用タイヤの販売量が減少したことなどから、前の年にくらべ1%減の103万トンだった。リサイクルされた量は、公共事業の減少にともなう、セメント焼成用の需要減少により、熱利用が前年比22.1%減の45万1000トンと大きく減少した。一方で、中古タイヤや更正タイヤとしての輸出量は同81.1%増の26万8000トンと急増した。
使用済みタイヤの不法投棄や不法集積はなかなか減らない状況。過去に発見されたもののうち、今回の調査(2月)で47件が適正処理を完了したものの、新たに59件の不法投棄・集積が発覚した。