“スイスロール電池”でハイブリッド車を低価格化

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“スイスロール電池”でハイブリッド車を低価格化
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イギリスで、ハイブリッドカーのコストを劇的に低減させるという、“スイスロール電池”が開発された。ニッケル水素電池を搭載した現状のハイブリッドカーと比べて、およそ2000ポンド(約40万円)のコストダウンになるという。

「フォーサイトビークル」(予見車)という官民・産学協同プロジェクトで開発された。プロジェクトの目的はイギリスの自動車産業技術の向上、維持にある。3年の研究結果として生まれたこの電池は正式にはRHOLAB=「信頼でき高度に適正化された鉛酸電池」という。

ただし従来の鉛酸電池と異なり、電解液(希硫酸)が内部でタプタプと波打ってはいない。セパレーター(分離膜)に挟まれたガラス繊維の層が希硫酸を含有し、このガラス繊維のそうがちょうどスイスロールのように巻かれて容器に密閉され、セル単体を構成する。

セル1個は2ボルト。セル18個で36ボルトのモデュール1個を構成し、モデュール4個で144ボルトのRHOLABが1個構成される。セルには19番目のセルがあり、クルマが停止中でも他のセルをチャージしている。

従来の鉛酸電池ではハイブリッドカーが必要とするだけのパワーが得られなかった。いっぽうニッケル水素電池は高価で、また鉛酸電池のようにリサイクルすることは難しい。

RHOLABはすでにホンダ『インサイト』に搭載され、8万kmの長距離走行試験が進行中だ。

《高木啓》

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