埼玉県警は14日、川口市や鳩ヶ谷市で連続発生していたエアガン乱射事件の容疑者として、いずれも19歳の少年3人を傷害容疑で逮捕した。昨年8月ごろから快楽目的で犯行を開始し、約15件の事件関与を大筋で認めているという。
埼玉県警・捜査1課によると、車内からエアガンを乱射したとして傷害容疑で逮捕されたのは、いずれも川口市内に住む19歳の少年3人。
この少年らは6月7日の午前0時ごろ、川口市戸塚東3丁目付近の市道を自転車で帰宅していた37歳の男性にクルマで接近し、至近距離からエアガンを顔面に向かって乱射。男性の着用していたメガネのレンズを破壊し、破片で眼球などを傷つける軽傷を負わせた疑いがもたれている。
また、翌8日の午後10時30分ごろには、川口市安行出羽5丁目付近の市道上で友人と立ち話をしていた16歳の少年らを襲撃。後頭部にプラスチック製の弾丸1発を命中させて軽傷を負わせたほか、その20分後の午後10時50分には川口市長蔵2丁目付近の市道を自転車で走っていた38歳の男性の顔面に向かい、同様に銃を乱射。弾丸を顔面右側に命中させている。
犯行に使用したエアガンは電動式の自動小銃タイプで、モーターを換装するなどしてパワーを強化。通常よりも弾丸の速度を向上させ、打撃力を高める改造を行っていた。
逮捕された3人は取り調べには素直に応じており、「撃たれて逃げ惑う人を見るのが面白く、快感になっていた。事件が大きく報道されたことで怖くなり、銃は捨てた」などと話しているという。
警察ではこの3人が快楽目的で犯行を重ねていることや、顔面を集中的に狙っていること、連続性があったことから悪質と判断。余罪についても厳しく追及するとともに、銃をインターネットオークションなどで転売した可能性も視野に入れ、捜査を進めていく方針だ。