ペコちゃん人形を誘拐した男に、実刑

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大手菓子メーカー不二家販売店の店頭からキャラクターのペコちゃん人形2体を盗んだとして、窃盗の罪に問われた男に対する判決公判が3日、前橋簡裁で行われた。

裁判所は男に対し、懲役1年6カ月の実刑を命じている。

問題の事件は今年4月22日に発生している。同日の午後3時30分ごろ、群馬県大胡町内にある不二家・大胡モール店から「店内に飾っていたペコちゃん人形(高さ110cm)が、客を装って侵入した男に盗まれた」との通報が寄せられた。

群馬県内では同様の事件が頻発していたことから緊急配備を行い、男が逃走に使ったクルマを追走した。

クルマはパトカーの追走に気づき、一時は速度超過状態で走行するカーチェイスになったが、最終的に機動捜査隊のパトカーがこれを追い詰めて走行を抑止。店頭から盗まれたペコちゃん人形が車内にあることを確認し、運転していた42歳の男に対して窃盗容疑での任意同行を求めた。

警察の取り調べに対し、この男は「インターネットのオークションで転売するために店頭から盗んだ」と容疑を認め、昨年8月11日には、大間々町内の店舗でも盗みを行っていたことを自供したため、窃盗容疑で逮捕。検察も「常習性がある」として同罪で起訴していた。

3日に行われた判決公判で、前橋簡裁の佐野誠也裁判官は「被告は知人男性から“ペコちゃん人形は高値で売れる”と持ちかけられ、小遣いを稼ぐ目的で犯行を行った」と指摘した。

その上で「被告は犯行時には定職に就いておらず、車内に寝泊りするなど生活状況も決して健全ではなかった。犯行の態様は悪質で計画性も認められ、再犯の恐れも少なくないとは言えない」として、被告に対して懲役1年6カ月の実刑判決を言い渡した。

こうした窃盗事件で実刑が命じられるというケースは珍しく、裁判所も類似事件の続発に歯止めを掛ける意味で、厳しい判断を行ったものと推測できる。

《石田真一》

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