山陽道トンネル内の事故で運送会社社長に罰金30万円

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今年8月、山陽自動車道のトンネル内で、タイヤを交換するために停車していた乗用車3台に後続の大型トラックが追突。5人が死亡、9人が重軽傷を負った。

この事故で、神戸簡裁は27日、福岡県福岡市内にある運送会社の39歳社長と、33歳の運行管理者に対し、罰金30万円の略式命令を出した。

事故は8月7日に発生している。午前6時ごろ、赤穂市木津付近の山陽自動車道上り線・高山トンネル(全長1378m)の内部で、走行車線でパンクしたタイヤの交換作業を行っていたクルマに、後続の大型トラックが減速せずに激突した。

クルマは大破。後部座席に乗っていた幼児3人を含む5人が死亡した。

また、クルマは衝撃で燃料タンクも破損。これに引火して激しく炎上し、トンネル内に取り残されて走行不能になったクルマの乗員など9人が煙を吸い込み、喉に炎症を起こすなどの軽傷を負っている。

その後の調べで、事故を起こした運転手が勤務していた運送会社の会社の社長と運行管理者の2人に対し、体調不良を訴えていたことを供述した。しかし、2人は仕事を優先するように指示。運転手に福岡−神戸間の運行を命じていた。

警察では「2人は運転手の過労状態を認知しながらも、運行を命じていた」として、道交法違反(過労運転下命)容疑で今月6日に逮捕。27日に同容疑で書類送検し、地検も同容疑で略式起訴していた。

だが、神戸簡裁では「2人は運転手が体調不良であることは認知していたと思われるが、これをもって運転を強制していたとは認められない」と判断。2人に対して罰金30万円の略式命令を出した。2人は同日中に納付している。

《石田真一》

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