【D視点】BMW 1シリーズ…壷に絵をつける職人

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【D視点】BMW 1シリーズ…壷に絵をつける職人
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★美人をほめるのは難しい

BMWのイメージは、“BMWモーター”などと言われた定評あるエンジンを筆頭に、その「走り」だ。しかし最近は競合他社の派手な追い上げに、一見地味な存在となってしまったようだ。7シリーズ以降の“旦那向け”とも受け取れるデザインがその印象をさらに強めている。

しかし1シリーズの登場は、そんな考えを一掃しただけではなく、BMWの良さを再認識させたようだ。

1シリーズの運転席にもぐりこんだ瞬間、巨大なセンタートンネルに驚かされる。またスタートした瞬間、その挙動は粘るような感じで重い。しかし一旦走り出すとその運転フィールは実に滑らかで、ドライバーが求めるだけの走りをこなし、いっぽう運転の未熟な者にも決して不安を与えない。乗り始めの不満に近い驚きは、あっさりと納得に変わっていく。

1シリーズの運動性能についてのほめ方は、美人をほめるのと同じように難しい。それでもこの良さを語るとしたら、「総てが最高の状態でバランスしている」とでも言うべきなのであろう。

形の良い壺にはそれに相応しい見事な絵付けがなされて始めて完成するといわれる。素晴らしい性能のクルマにはそれに相応しいデザインが求められるわけだ。

プレミアムカーになるには色々の方法がある。際立った美点を備える、輝かしい歴史を有する等々。BMWのプレミアムとは「総てが最高の状態でバランスしている」状態を指し、その性能に相応しい見事なデザインを得て完成するようだ。

新型7シリーズ以降の「アスレチックデザイン」と呼ばれる新世代デザイン活動がその成果を表し始めたのであろう。

★形も性格もミニチュアダックスフンド?
★BMWデザインの軌跡を読む
★美人をほめるのは難しい

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《松井孝晏》

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