【日産ティーダ×創ったひと】その3 ライバルを置かなかったことが正解…商品企画本部 松本秀二CPS

自動車 ニューモデル 新型車
【日産ティーダ×創ったひと】その3 ライバルを置かなかったことが正解…商品企画本部 松本秀二CPS
【日産ティーダ×創ったひと】その3 ライバルを置かなかったことが正解…商品企画本部 松本秀二CPS 全 4 枚 拡大写真

日産から発売された新型コンパクトカーの『ティーダ』に乗ると、じつに扱いやすいクルマだということに驚かされる。街なかで扱いやすい低速トルクのあるエンジンに、もはや違和感など昔バナシと思えるCVT。どこかが飛びぬけているわけではないが、完成度の高い走りを持ったクルマだ。おまけに後席の広さは、ほかのコンパクトカーと比べモノにならないぐらい広い。

ティーダの開発責任者でもある松本さん(日産自動車商品企画本部チーフ・プロダクト・スペシャリスト)は「ティーダはあえてライバルを置かずに開発を進めてきました。ライバルを置いてしまうと、どうしてもそのクルマよりも上のスペックを狙ってしまい、結果的に扱いにくくなってしまうときもあります。ライバルを置かなかったからこそ、この走りとパッケージングが実現できたのだと思います」

「私がティーダの前に手掛けた、初代プレサージュを開発したときにはオデッセイを超えるミニバンを作るというお題目がありました。その結果、プレサージュはオデッセイの販売台数を超えることはできなかった」

「しかしティーダはマーケットが要望するクルマを作るというところから開発が始まり、プロダクトのイメージは最後に決まりました。このような方法でティーダを作ることができたのも、新しい日産のクルマ作りを行なうことができたからだと思います。旧来のやり方では難しかったでしょう」と自らの経験を語る。

ティーダは開発サイドが作りたいクルマではなく、ユーザーが欲しいと思うクルマづくりを行なったことで、独自の価値観を持ったコンパクトカーに仕上がった。これも松本さんのようないろいろな視点でクルマを捉えられる開発者が、いい結果を生みだしているような気がした。日産のクルマ作りが新たな方向へシフトしていく過程を実感した瞬間だった。

《岡島裕二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. アルファロメオの新型SUV『ジュニア』日本発売に、「420万円はリーズナブル」「マジで美しい」など反響続々
  2. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  3. クーペSUVに進化! アルファロメオ『ステルヴィオ』次期型を完全プレビュー
  4. 「まさにアメリカンスポーツの最高到達点」1000馬力越えの『コルベット』にSNSも注目!コスパ最強ハイパーカー誕生か
  5. 外装も内装も「どピンク」な超高級SUV、ベントレー特注部門のスゴ技とは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る